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徽宗皇帝のブログ

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ハイチのコレラで金集め
ハイチのコレラについて、「私の闇の奥」の藤永教授の言葉を紹介しておく。
引用冒頭の発言はハーバード大学のメカラノス(?)教授という人物の言葉で、例によって「ワクチンが必要だ」という、製薬会社スポークスマンとしての御用学者発言である。しかし、コレラの蔓延を防ぐには、きれいな飲料水と清潔な下水という衛生環境を整えることが最優先であるはずだ。おそらく、ワクチンは金儲けになるが、衛生環境を整えることは金にはならないから、ワクチン接種を強調しているのだろう。もちろん、アメリカや日本でキャンペーン販売している「子宮頸がんワクチン」のような愚劣極まるワクチンに比べれば、コレラワクチンにはある程度の効果が見込めるだろうから、それもやってもいい。しかし、国連には、本気でハイチを救う気はない。国連というのは、白人(白人国家および富裕者集団)のための詐欺組織なのだから、ハイチで黒人が何万人死のうが、本当は気にもしていないのである。その国連の偽善的発言を(引用2)として転載しておく。国連に集まった金で、ハイチの衛生環境はすでに改善されていなければならないはずだ。「目標額に届かない」というが、その目標額にどのような根拠があるか、知りたいものである。すでに集まった金の多くが正体不明のNGOに流れていることは、藤永博士の以前のブログにあったはずだ。
しかし、今、コレラや不自由な生活で苦しんでいる人々を救うには、義援金を送るしかない。その財布の元締めが信用できない連中であるからといって、救援そのものをやめるわけにはいかないのである。このジレンマをどうしたらいいのだろうか。


(引用1)


「見積もりとしては、現在、20万人分ほどの(コレラの)ワクチンがあるのじゃないかな。だから(人口一千万の)ハイチをワクチン免疫するという考えは、今のところ、問題外です。しかし、それは一大震災の前になぜ問題にならなかったのか? なぜコレラワクチンが備蓄されなかったのか? このワクチンはいくつかの世界の保健機関が有意義だと言わないかぎり、決して備蓄されることはないでしょう。そして問題の焦点に位置するのは,誰が見たって、WHO(世界保健機関)です。ワクチン備蓄の必要ありと言明してその立場を貫くのは勇気を要します。
何も隠す気はないから言いますが、私はこれまでコレラワクチンの開発にたずさわって来ましたから、お前には公私利害の衝突があると言う人があるかもしれないが、コレラワクチンを作って来た人間は他にもいます。問題は、安全で良く効くワクチンを作るかどうかよりも、政府機関に、公共政策の一環としてワクチンを使用しようと言わせることにあるのです。そうなれば、グローバルな備蓄を達成する方法を考え出すことは必ずると出来ると、私は考えます。
しかし、WHO が、ワクチンは必要だし、ぜひ欲しいし、製造されたら使用すると言ってくれなければ,免疫プログラムの成功のために誰かに出費させることは極めてむつかしいでしょう。WHO の人々は世界中が頼りにしているエキスパートだが、コレラの脅威に立ち向かうのに、基本的に反ワクチンの政策を採用することで大変な誤りを犯しつつあると、私は考えます。もちろん、水もクリーンにすべきだが、ワクチン免疫政策をるのは、上下水道衛生政策に反対することではありません。二つの政策は両立するもので、両方とも採用すべきなのです。」■
これは何とはなしに胡散臭い語り口、英語で言えば, It smells とか Something’s fishy といったところでしょうか。Mekalanos 教授の説明するワクチン開発製造とWHO との関係を聞いていると、2010年から2011年にかけての新型インフルエンザと「タミフル」や「ワクチン」をめぐる大騒ぎを思い出しませんか?
  最後の所でワクチン免疫政策と上下水道衛生政策は互いに排除する関係にあるのではなく、両方とも採用すべしという意見は確かに正論です。しかし、物の判断は目の前の現実をよく見て下さなければなりません。Mekalanos教授自らが認めるように、今入手できそうなコレラワクチンの量は絶対的に不足しているのですから、免疫政策は、全く問題にならないとすれば、毎日コレラで数人が死亡している現実を前にしての唯一喫緊の対策は、コレラ菌による汚染をハイチ国民の、とりわけ、いまだに少なくとも二十万を数える震災難民のキャンプや貧困地域の生活水から出来るだけ排除することでなければなりません。ところが、この上下水道衛生政策には、実質的に植民地宗主国であるアメリカ(とその手先と化した国連と多くの大型NGOs)は全く熱心ではないのです。私はここでもアメリカというシステムの本質的な残忍さを再確認せざるを得ません。アメリカは国外にしろ、国内にしろ、名も無い人間たちの命を大切にする気など全くありません。ハイチについてこの事を激しく告発し続けている二人のハイチ女性がいます。そうした話はまた次回で致します。



(引用2「ロイター」より)

国連高官「ハイチを忘れないで」、60万人が劣悪環境下で生活
2011年 09月 30日 17:28 JST
 [ポルトープランス 29日 ロイター] 国連のバレリー・アモス人道問題担当事務次長は29日、昨年1月に30万人以上が死亡する大地震に見舞われたハイチについて、依然として60万人が厳しい状況下での生活を強いられており、国際社会は同国への支援を続けるべきだと訴えた。
 復興途上にあるハイチを訪問したアモス氏は、先進国が自国の経済問題への対応に追われ、ハイチへの人道支援が軽視されている可能性があると懸念を表明。「私の仕事の一部は、ハイチを忘れさせないこと。キャンプで暮らす住民の状況は、まだ危機を脱していない」と強調した。
 国連人道問題調整事務所(OCHA)の統計によると、今年に入って国連が呼び掛けた支援3億8200万ドル(約290億円)のうち、約半分の1億9900万ドルしか集まっていないという。
 脆弱(ぜいじゃく)なテントなどでの生活を余儀なくされている住民は現在約60万人で、昨年に比べると半数以上減少。しかし、アモス氏は「60万人へのサポートが不可欠だ。資金不足が原因で、いくつかのNGOが撤退した。そのため、施設は以前より劣悪になっている」と説明した。
 また、アモス氏は昨年10月以降6300人以上の死者を出したコレラの危険性にも言及し、「水の衛生状態を改善しなければ、コレラの再流行を招く」と警告した。

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