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徽宗皇帝のブログ

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ブランド品への女性の欲望が前澤氏を大金持ちにした
ゾゾタウンの前澤社長はカネが儲かりすぎて、最近はカネをばら撒く遊びまでしているようだが、そもそもゾゾタウンというのが何なのか私は分からないので調べてみて、その「システム」が書かれた記事を見つけた。その一部を転載する。引用先は失念。
まあ、こういうシステムを「成功する」と判断したその商才はなかなか凄いが、逆に「委託手数料28%」という高額な手数料を払ってもいいと判断したブランド会社(とでも言っておこう)の判断もなかなかのものだ。実際、そこで買う人が多いからゾゾタウン自体の売り上げは上がり、結果としてはそこに出しているブランド会社も利益を出しているのだろうから。
試着不可能、というのが最大の難点である衣料品のネット販売だが、そこも「返品可能」というシステムで乗り切ったようだ。まあ、そういう面倒くささを我慢してでもブランド品の服を手に入れたいという女性の欲望を前澤氏は見抜いていたということである。



(以下引用)






ゾゾタウンは「ユナイテッドアローズ」や「ビームス」、「ギャップ」といった人気ブランドを数多く取り揃えた通販サイトとして人気を博しています。16年12月末日時点の取扱ブランド数は3,821にもなります。


ところで、アパレル市場は縮小傾向にあります。斜陽産業と言われています。一方でEコマース市場は成長しています。しかしアパレル製品はEコマースだと試着ができないといった特有の問題があるため、Eコマースにはなじまないという指摘もありました。それでもなぜゾゾタウンは右肩上がりで成長することができているのでしょうか。


ゾゾタウンは人気ブランドを多く取り揃えることに注力しました。結果として人気ブランドが集まり、そのブランド目当ての消費者がゾゾタウンに集まるようになりました。集まる消費者を目当てに人気ブランドがさらに集まります。


こうした好循環をゾゾタウンは確立することができました。ゾゾタウンが人気ブランドを引き寄せることができたのは、長年にわたる営業努力を続けたからです。何度も企業に足を運んで説得したといいます。



ゾゾタウン独特のビジネスモデルも成長の原動力となっています。ゾゾタウンの収益構造は一般的な企業とは異なります。売上高は、テナント形式で出店している店舗から手数料を得る「受託販売」で約9割を占めます。受託販売の売上高は各店舗の商品取扱高に受託手数料率を掛けることで算出されます。受託手数料率は28%程度とみられます。


ゾゾタウンのビジネスモデルは仮想商店街の楽天市場に似ていますが決定的に異なる点があります。それは物流の仕組みです。楽天市場では一部を除いて商品の発送は各店舗が行います。一方、ゾゾタウンでは各店舗の商品を自社の物流施設で預かります。そして保管、写真撮影、梱包、発送までの一連の作業を全て代行します。


物流の仕組みの違いは手数料率に表れています。楽天市場は各店舗の売上高の2.0~7.0%のシステム利用料(加えて1万9,500~10万円の月額出店料がかかる)を受け取っています。ちなみにアマゾンは15%が中心の出品手数料を受け取っています。ゾゾタウンの受託手数料率は先に述べたとおり約28%で、競合と比べて高い受託手数料率を実現できています。


これはファッションEコマース企業ならではといえるでしょう。アパレル製品は物流施設で在庫化することができるからです。楽天市場の場合はそうはいきません。食品や飲料といった長期的な保存が難しい製品を扱うからです。アマゾンのようにできなくもないですがハードルは高いでしょう。ゾゾタウンは保存がきくアパレル製品に特化しているのでその利点を最大限に生かしているといえます。


さらに、ゾゾタウンは受託販売がほとんどのため在庫を持つことによる売れ残りなどのリスクが生じません。在庫の所有権は各ブランド提供企業にあるからです。ゾゾタウンは大量の在庫を抱えているにもかかわらず在庫特有のリスクがないのです。


ゾゾタウンが高度な物流機能を擁していることはブランド提供企業にとっては非常に魅力的です。規模が大きい企業は別ですが、小規模の企業が商品の保管や梱包、発送を行うことは大きな負担です。Eコマースで安定した需要があればいいのですが、不安定な場合は作業効率の悪化とサービス品質の低下を招いてしまいます。注文が突発的に増えた場合、人員を確保することが困難です。逆に注文が少なければ無駄な人員が発生してしまいます。


ゾゾタウンが物流機能を一手に引き受けることでブランド提供企業の負担感は低減されます。一部の企業で多量の注文が入っても、注文が少ない企業が他に存在することで作業量が平準化するからです。大規模物流ならではのメリットといえるでしょう。


ゾゾタウンが物流を一括で行うことで商品の到着日時の短縮化にもつながっています。作業効率が高まるため迅速な出荷が可能だからです。「即日発送サービス」という即日配送するサービスも可能にしています。即日発送を小規模の企業が行うことは困難でしょう。これも大規模な物流機能を持つゾゾタウンならではのサービスといえます。



Eコマースでは試着ができない問題があります。しかしこれもビジネスモデルの構築で解決しました。ゾゾタウンには有料会員サービス「ZOZOプレミアム」と「ZOZOプラチナム」があります。これらのサービスに加入していれば、一部商品を除いて送料無料で返品できます。自宅で試着してみて、サイズが合わなかったり気に入らなかったりした場合でも返品することができます。


ファッションコーディネートサイト「WEAR」も試着ができないデメリットを解消するビジネスモデルといえます。WEARではモデルや有名人がファッションモデルとなってコーディネートの提案をします。さらに、一般の人が自分のコーディネート写真を投稿できるので、参考にできるコーディネート案の幅が広がっています。着用したイメージが描きやすくなるため、試着ができないデメリットを完全ではないにしても解消することができています。


ちなみに、2015年10月末時点でWEAR経由のECサイトの売り上げは月間で10億円を突破したと発表されています。これはアパレル製品ならではといえるところがあります。それは、アパレル製品には「コーディネート」という概念があるからです。


楽天市場のような多様な製品を扱うEコマースの場合、コーディネートや組み合わせといった概念が発生しづらいといえます。例えばテレビが欲しい人は基本的にテレビしか購入しません。単発での購入になりがちです。しかし、アパレル製品の場合、買いたいトップスがある場合、そのトップスに合うボトムスやアクセサリーが欲しくなるといったことが発生しやすい特徴があります。


ゾゾタウンは数多くのブランドを擁することで、ワンストップでコーディネート販売することができます。例えば「トップスはユナイテッドアローズ、ボトムスはビームス」といったコーディネート販売ができます。その時にWEARが威力を発揮するのです。


ゾゾタウンは、アパレル製品をEコマースで販売することのメリットを最大限生かし、デメリットは解決することで成長してきたといえるでしょう。また、独自のビジネスモデルが人気ブランドを呼んでいるといえます。利用者数は増加し、大きな利益を確保しています。この傾向はしばらく続くのではないでしょうか。




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