7月25日、カナダ・アルバータ州を訪問したローマ法王は、「先住民児童大虐殺」の歴史について謝罪した。
「悪行、許しを請う」ローマ教皇がカナダで先住民に謝罪 「寄宿学校」舞台に同化政策と虐待の歴史 2022年7月26日
【ニューヨーク=杉藤貴浩】カナダを訪問中のローマ教皇フランシスコは25日、西部アルバータ州の元先住民寄宿学校を訪れ、各校で同化政策や虐待が行われた歴史を巡り「先住民に対し、非常に多くのキリスト教徒が行った悪行について謙虚に許しを請う」と謝罪した。公共放送CBCが伝えた。
教皇は多くの先住民が見守る中、「寄宿学校制度を含む同化政策が、この地の人々にいかに壊滅的な影響を与えたかを記憶する必要がある」と表明。「多くのキリスト教徒が先住民を抑圧した植民地化精神を支持したことを申し訳なく思う」と述べた。「これは最初の一歩にすぎない」とも述べ、寄宿学校の実態調査や生存者への支援に取り組む姿勢も強調した。
先住民らは教皇の謝罪に拍手で応じ、伝統的な頭飾りを贈った。寄宿学校の生存者ウィルトン・リトルチャイルドさんは「(教皇の)言葉は心の奥底からのもので、深い慰めと励ましになる」と述べた。
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【関連記事】カナダ、先住民同化政策の闇…寄宿学校跡地で大量の子どもの遺骨 首相「暗くて恥ずべき歴史の一章」
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この事件が発覚したのは2021年のことだった。
【ニューヨーク=杉藤貴浩】カナダでかつて先住民の同化政策として政府やカトリック教会が運営した寄宿学校跡で大量の子どもの遺骨や墓が見つかり、国内に動揺が広がっている。今月1日の建国記念日は祝典を中止する都市が続出。各地の教会で不審火やいたずらが多発するなど不穏な動きも出ている。
発端は、5月に西部ブリティッシュコロンビア州の先住民寄宿学校の跡地で記録のない215人の子どもの遺骨が発見されたことだ。調査は地元先住民団体などが地中レーダーを使って実施。公共放送CBCは「中には3歳児のものも含まれていた」とする関係者の話を伝えた。
カナダでは19世紀から1990年代まで、政府とカトリック当局が先住民の子どもを親元から強制的に引き離し、各地の寄宿学校で生活させた。学校は139カ所にも上り、伝統文化や固有言語の伝承を絶つ同化政策を進めた。対象となった子どもは15万人以上で、学校では暴力や性的虐待、病気や栄養失調が多発したとされる。
6月には、中部サスカチワン州の寄宿学校跡地の周辺で751基の墓標のない墓が発見され、ブリティッシュコロンビア州の別の跡地でも同様に182基が見つかった。
カナダ政府は2008年に同化政策を謝罪。15年の報告書では「文化的虐殺だった」などと誤りを認めているが、被害の詳しい状況は明らかになっていなかった。相次ぐ遺骨や墓の発見は、トルドー首相が「わが国の歴史の暗くて恥ずべき一章を痛烈に思い出させる」と表明するなど、全国に怒りと困惑を広げた。
例年7月1日は1867年の英国からの自治権獲得を祝うが、今年は各地で花火やパレードの中止や延期が相次ぎ「連帯と反省の精神を持って犠牲者を思い返そう」(中部メルビル市)といった声が上がった。
先月からは各地のカトリック教会で放火や不審火が発生。CBCによると西部カルガリー市では5日時点で11の教会が赤いペンキで塗られるなどの被害に遭い、寄宿学校問題との関連が取り沙汰されている。
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引用以上
この種の事件、英国の植民地だったカナダや豪州で、20年ほど前から、先住民児童保護施設などで、不可解な子供たちの大量虐殺の痕跡が続々と発見されるようになった。
ついには、英国本土やアイルランド、そしてスペインでもカトリック教会の敷地で子供たちの大量死の痕跡が発見された。
子ども800人の遺骨か、修道会関連施設で発見 アイルランド 2014.06.05
続・子供遺骨発見:3ヶ国のカトリック教会集団墓地に30万人以上/バチカン、英王室らは調査拒否 2014/06/09
アイルランド母子施設で子供9000人死亡、発覚したきっかけは...2021年1月18日
オーストラリアでは、「白豪主義」によって、先住民がジェノサイドに遭い続け、人口が激減していた。
白人のアボリジニ狩り 大虐殺
これらの子供たちの大量虐殺の共通点は、ほとんど、イギリスの植民地で起きたことであるとともに、カトリック教会が深く関わってきたことだ。
イギリスは、最大の植民地、インドでも無数の虐殺を繰り返した。
植民地時代の虐殺事件 英首相“恥ずべきこと” インド 現場で遺憾表明
多くは18世紀~20世紀に起きたことだが、イギリスという帝国主義国家は、英国の版図を拡大するため、未開地に侵略し、凄まじい大虐殺を繰り返して、暴力によって先住民を隷属させ、巨大な搾取を行ってきたのである。
もっとも規模の大きな大虐殺は、たぶんアメリカで起きた先住民大虐殺だろう。これも初期の(合衆国独立前)イギリス軍によるものがもっとも大きい。
ネイティブ先住民たちが殺された総数は、1700年代以降、1000万~2000万人に及ぶと指摘されている。独立後も、1800年代まで英国系移住者による大規模な虐殺破壊が続き、白人たちは武力と虐殺によって、インディアンの土地を強奪したのだ。
先住民の血にまみれた、命を軽視する習慣を身につけた英国兵が帰国すれば、当然、英国本土でも同じような殺人が頻発することになる。
私はGyaOで、英国刑事ドラマを見ていて、英国のどこに行っても陰惨な暗い風景ばかりであることに驚かされたが、こんな印象が英国の植民地大虐殺の歴史と被さって見えてきた。
またアイルランドも、1800年~1922年まで英国領土だったから、本土と同じように徴兵され、植民地であるがゆえに、残酷な最前線に送られた兵士たちが帰国後、どのような心境にいたかと考えると、アイルランドの児童大量殺戮の現実と結びつけないわけにはいかない。
お隣の韓国でも、全斗煥や盧泰愚率いる韓国兵が1970年前後にベトナムに送られ、数万人ものベトナム人婦女子を片っ端から強姦し、虐殺を繰り返したわけだが、彼らが帰国した1980年代は、韓国内でも残酷な連続殺戮事件が頻発した。
ベトナムで、罪なき婦女子を殺戮した兵士たちは、故国に帰還してからも、殺人そのものを嗜好的に繰り返すようになってしまったのだ。
2000年に起きた宮澤一家殺人事件も、そんなベトナム帰還韓国兵の仕業といわれている。
日本でも事情は同じなのだ。みんな「南京大虐殺があった、なかった」と騒いでいるが、中国近代史を調べてみれば、日本軍による大量殺戮としては、南京事件など、ありふれたものだった。
通州事件以降、陸軍は「三光作戦」を指令し、総計1000万人の民間人が日本軍によって殺戮されたといわれている。
私の知る限り、日本でも、戦後、1950年代まで、心の荒んだ帰還兵たちが繰り返した犯罪は、数が多く、いずれも残虐だった。
英国やカナダ、豪州ではカトリック教会の力が大きいが、「キリストの愛」を教えるカトリック教会こそは、子供たちの大量殺人やレイプ、拷問虐待の現場だった。
カトリック教会で「子供の性的虐待3000人以上」…狂信と信念の境目
私の調べでは、そもそもカトリックはキリスト教の擬態にすぎない。その教義は、新約聖書よりも、むしろ旧約聖書に偏り、キリストがトマス福音書のなかで、
「私は薪を割ってもそこにいる、石をどけてもそこにいる。教会の中にはいない」
と語っているとおり、見せかけの権威を嫌い、普遍的な愛の真実だけを語っているにもかかわわらず、建物の壮大さで人々を威圧し、偶像と権威の幻想に頼って信者を洗脳する宗教だった。
しょせん、ウソに満ちた虚構の権威のなかで、それを利用して、司祭たちは性欲や私利私欲を貪ってきたのだ。
子供たちの大虐殺の事実は、ローマ教皇が謝ればすむ問題ではない。もはやカトリックの存在理由が悪でしかない事実を示すだけのものだ。カトリックはこの世から消えなければならない。
同じように、アメリカ・英国・カナダ・豪州、そして日本も韓国も、謝ればすむ問題ではない。
子供たちの殺戮事件、民族ジェノサイドを行った事実を自ら明らかにし、何が間違っていて、何を変えれば問題が解決するのか? 納得のゆく道筋を示せない限り、国家存在の意味がない。
今は、ロシア・中国も同じように激しく問われている。
地球上から、これらの強欲・殺戮国家を消滅させてしまわないかぎり、人類の明日が見えないのだ。
こうした殺戮は、必ず残酷のカルマを子々孫々に至るまで受け継がせるので、我々もまた同じ問題に直面させられることになる。
もしも、この問題を追及しないなら、これから日本社会でも、子供たちの大量の遺骨が発見されるような、恐ろしい時代がやってくる予感がしている。
今の、自民党と統一教会のカルト的関係を見ればなおさらだ。
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