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徽宗皇帝のブログ

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後は沈黙……
「神州の泉」から転載。

もはや日本の民主主義政治は死滅した。

シラノ・ド・ベルジュラックの死に際の言葉ではないが、「後は沈黙……」である。





(以下引用)



2013年5月26日 (日)



マイナンバー法は日本版愛国者法の基礎づくり!!






         (下図はパロディス、マッド・アマノ氏作品です。)



税や社会保障などの個人情報を国が一元管理する「共通番号(マイナンバー)」を国民すべてに刻印するマイナンバー関連法案が、23日の参院総務委員会と内閣委員会で自民、公明、民主、維新、みんな、みどりの風の賛成多数で可決されてしまった。その際、日本共産党、生活、社民は反対した。

 緑の風は賛成・反対の意見が分かれたようだが実に残念である。どう考えたところで、この法案は完全監視社会の基礎づくりとしてあまりにも危険である。日本共産党の山下芳生議員によればその問題点を以下の3つに要約している。

(1)個人情報を容易に照合できる仕組みとなり、プライバシー情報が容易に集積され、プライバシー侵害などが常態化する
(2)初期投資が3000億円も要しながら、具体的なメリットや費用対効果がしめされていない
(3)徴税強化や社会保障給付削減の手段とされなかねない

 何と言っても、最大の問題点はプライベートな個人の履歴や属性が確実に集積され、三条委員会という国家公安委員会と同等な権力を持つ組織によって一元化管理されることにある。個人情報の集積と言っても必要最小限度の情報量に止まると考えるのは大間違いである。

「番号情報保護委員会」という「三条委員会」がその気になれば、個人の職歴、住居、団体との関係、賞罰、交通違反、訴訟関係、結婚・離婚等の基本的な情報は言うに及ばず、これが個人が使う携帯、スマホ、ネット環境、病院の受診カード、金融関係のカード、ETC、Nシステム、渡航歴、ネットの通販購入履歴やアクセスデータなどと結びつけば、あらゆる個人情報が一手に集中してしまう。

 例えば、ある未婚女性が過去に妊娠して堕胎したことなどが、その女性の属性情報として蓄えられ、これが何らかの拍子で一度ネットなどで表面化した場合、その女性の人格が永久に傷ついてしまいかねないという重大なリスクを発生させる。

 これに類似する知られたくない趣味嗜好や思想の傾向など、デリケートな個人情報のすべてが、個人の意思を無視して世間に知れ渡り、回収不能の事態になる可能性が大きい。一旦発生したこのような人格破壊を伴う個人データの流出は、それが起きてしまっても誰も責任が取れない事態に発展する。

 プライバシーが第三者の悪意ある裏の商業ベースに乗ってしまえば、手の施しようがない。個人情報が売買される。この時の該当個人の被害は想像に余りある。「番号情報保護委員会」は厳罰を持ってこれに対処すると言うが、一旦ネットに流出した個人データは消去不能であり、不特定多数の人物に原理的には無限回の閲覧を許すことになる。

 もっと恐ろしいことは、社会学的に言えば、この状況はジョージ・オーウェルが『1984』で描いた世界のように、ビッグブラザーズの完全監視体制に移行する基礎づくりとなることだ。権力者が個人情報の一元化管理を行う状況とは、思想統制、言論統制の一里塚以外の意味はない。

 明らかに、この法案の背景にはアメリカの意志が強くある。野田政権の人気低迷によって、アメリカはTPP参加推進と『人権委員会設置法案』という効果的な言論弾圧法案の制定を断念せざるを得なくなった。

 そこでCSIS(米戦略国際問題研究所)は一計を案じ、不正な国政選挙を行わせて、これらの政策を確実に実行させるために、安倍自民党へ政権を移したと考えるのが妥当である。この観点から見たときだけ、昨年の野田首相の自爆的な解散総選挙宣言の意味が分かる。

 米国は日本に対しても、自国に敷設して大成功をおさめた愛国者法の日本版を求めている。日本に言論弾圧を強いてしまえば、あとは米国の思いのままの対日戦略が可能になる。今のところ、安倍首相は米国に与えられたアジェンダ(課題)を着実にこなしている。



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