私は岡氏の記事にだいぶ依存してきたが、岡氏も新自由主義的な、あるいは自由主義側の人間であるというのは常に感じていて、その記事の特徴のひとつが、中国での災害を喜んで書くというあたりで、経済記事でもその種の「中国の失敗」を書くことが多い。（もちろん、「地球全体」としては「西側の失敗」のほうが圧倒的に量が多いのだから、そちらも当然書いているが、中国の場合は「特別な失敗」の印象になる。）
それらは、資本主義国家ではごく普通の出来事でも、それが中国の場合はなぜか「社会主義の失敗」めいた印象を与えるのは言うまでもない。（自然災害も、「政府の仕事の失敗」とされるわけだ。）今さらだが、現在の中国は経済的には「資本主義」国家であり、ただ、そこに時々「政府の指導的措置」が入るだけで、それは他の資本主義国家でも同じことだ。

下の記事だが、あなたはここ２０年くらいで日本の「百貨店」に行ったことがあるか？
誰も行かないだろうし、行く必要も無いのである。
コンビニの氾濫によって日本の、いや、世界の百貨店が破綻寸前であるのは明白であり、日本の老舗の場合は、土地・店舗が自前だから細々と生き延びているだけだ。「百貨店」は、もはや旧時代の遺物にすぎない。そのような時代に、中国が百貨店を作った（出した）のは、彼ら中国の資本家（資本主義の新米）たちが、資本主義世界の動向に無知だったからであり、その失敗を悟ったら即座に撤退するのは賢明な行動と言うべきだろう。彼らはガダルカナルの時点で敗戦処理を決定したわけである。日本本土空襲まで待つという愚行をしなかった。

と言うことで、私が下のような記事を転載するのは、「どんな人間が書いた記事でも盲信はするな」「その記事の『意図』や『真の意味』を考えろ」という参考例としてである。私が岡氏のブログの愛好者であるのは言うまでもない。その記事の大半にも好意的・肯定的であるからしばしば転載するのである。
逆に、その筆者の人間性が嫌いでも、その発言が正しければ（もちろん、私の主観による判断だが）転載する。賢者でも常に賢いとは限らない。馬鹿でも常に馬鹿な事を言うわけではない。

上手な嘘つきは、その発言の9割は事実なのであり、肝心な部分で嘘をつくのである。あるいは、「事実（反証不能なこと）」だけを使って、悪意の目的を達することすらある。むしろ法廷闘争ではそれが常態だろう。

（以下引用）