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徽宗皇帝のブログ

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検証:大雪災害(IWJ)
「阿修羅」に、IWJによる、今回の大雪害の検証があるので、資料的に保存しておく。
大きな部分での交通網や物流などは回復に向かっているとは言え、山間部や小さな集落などはまだまだ大雪の処理ができていないはずだが、現時点で、今回何が起こったのかを検証しておくことは大事なことだ。そうでないと、例によって「後では何とでも言いつくろえる」となりかねない。政府は既に事実の糊塗を始めているのである。
政府批判も、今後の対策の議論も、これからの話だが、一つだけ言っておく。
被害の金額や犠牲者の数だけの問題ではない。「政府やマスコミその他の無能、かつ無責任な行動のために、出さなくてもいい被害が(膨大に)出た」ことが問題なのだ。「膨大に」という部分を括弧に入れたのは、たった一人の死者でも、これは大きな問題だからである。




(以下引用)


《検証:大雪災害》「白い恐怖」に背を向けた、首相官邸の主・安倍総理の優雅なるウィークエンド IWJ
http://www.asyura2.com/14/senkyo161/msg/729.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 2 月 20 日 00:55:00: igsppGRN/E9PQ







【検証:大雪災害】「白い恐怖」に背を向けた、首相官邸の主・安倍総理の優雅なるウィークエンド
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/125934
2/19 23:54 IWJ Independent Web Journal


 バレンタインデーに雪が降ることを、一部の新聞は「白い週末」という見出しで伝えていた。だが、あいにくと今年のバレンタインデーは、そんなロマンチックな週末にはならなかった。「白い悪魔」「白い恐怖」に見舞われた週末、と呼び直すのがふさわしい。


 2月14日(金)から、15日(土)、16日(日)の週末、関東甲信越は記録的な大雪に見舞われ、関東・甲信越・東海から東北・北海道にかけて広い範囲で甚大な被害をもたらした。


 予想を遥かに超えた積雪により、各主要道路、私鉄各線は数日間にわたりストップし、物流は壊滅。車や電車は立ち往生し、中に何千人もの人が何日も取り残される事態となった。雪で陸路が遮断された限界集落などでは、各地で数千世帯が孤立した。未曾有の雪害である。


 降雪がおさまったのは明けて17日(月)になってから。自衛隊や地元土建会社、各自治体の職員や国交省事務所などによる懸命な除雪作業が行われ、徐々に道路・鉄道網が復旧し、数日ぶりに帰宅の途につく人の朗報が相次いだ。


 政府が本格的に動き出したのは18日(火)になってからである。14日から開いていた「関係省庁災害対策会議」に初めて安倍晋三総理が参加。「豪雪非常災害対策本部」に格上げし、自衛隊の大幅な強化や、ライフラインの復旧、今後孤立による凍死などの犠牲者を出さないことなどが、対応策として示された。


 被害が出始めてから、4日も過ぎてからである。


 14日以降、大雪による直接的な負傷者は365人、死者は、交通事故を除き8県で19人にも上っている。


※東日本各地で記録的な大雪、死者も(CNN 2月18日)
http://www.cnn.co.jp/world/35044053.html





(CNN) 東日本の各地が14日から16日にかけて記録的な大雪に見舞われ、多数の死傷者が出ている。消防庁災害対策室が18日までに発表した情報によると、14日以降、19人の死亡が確認され、大雪による直接的な負傷者は365人に上っている。
静岡県小山町では14日に降った1メートルを超す大雪のため、高齢の住民が一時孤立状態になった。
内閣府によれば、山梨、長野、埼玉、群馬の各県と東京都西部の山間部でも道路が不通になり、5000世帯以上が孤立した。
東京では週末にかけて27センチの積雪が観測され、数十年ぶりの大雪となった。群馬県や長野県の道路も通行止めとなり、車が立ち往生している。
警察によると、建物の倒壊で数人が死亡したほか、山梨県では雪で動けなくなった車を乗り捨てて徒歩で帰宅しようとした男性2人が凍死した。
東急電鉄によると、雪の影響で通勤列車の衝突事故も発生し、乗客約20人が軽傷を負った。


 雪の重みで倒壊した屋根の下敷きになったケースのほか、立ち往生した車内で一酸化中毒や凍死で亡くなったり、帰宅途中に凍死したケースなどがある。もし十分な注意喚起がなされ、適切な情報が伝えられていたら、防ぎえた死だったのではないだろうか。


 我々は15日深夜からSNSを中心に情報収集を開始した。すると、各地での被害報告にまじり、適切な情報を発信するべき「政府」と「メディア」の明らかな不作為が浮かび上がった。以下、検証してきたい。


記事目次
遅きに失した政府の対応
きっかけは気象庁の予報の外れ
届けられていた被害状況
官邸は沈黙
遅れに遅れた「非常災害対策本部」の設置
暴風雪の週末、安倍総理は何をしていたのか
地元・山口県の豪雨災害では迅速対応した安倍政権
明暗分かれた各県の対応
山梨県への除雪車派遣で迅速対応した新潟県・泉田裕彦知事
「政権交代の時には」自民党関係者がくり返す言葉


■遅きに失した政府の対応


 菅官房長官は18日、民主党から「記録的な大雪への政府の初動が遅かったのではないか」との批判に対し、閣議後の記者会見で、「14日の午後12時半に関係省庁による災害警戒会議、16日と17日に関係省庁による災害対策会議を開くとともに、古屋防災担当大臣が山梨県側とテレビ会議を行ったこと、さらに自衛隊が15日には活動を始めている。首相の指示で古屋圭司防災相がしっかり対応している」などと反論した。


 しかし、実際に被害に遭った多くの国民は、この説明に違和感を抱くだろう。14日から15・16日と、政府・官邸からの情報発信はほぼ皆無だったからだ。


■きっかけは気象庁の予報の外れ


 14日12時30分、迫る大雪に備え、内閣府で関係省庁災害警戒会議が開かれた。この会議は古屋圭司防災担当大臣が中心となった会議で、安倍総理は出席していない。ネット上では一部の安倍支持者の間で、14日の時点から安倍総理が陣頭に立ってリーダーシップを発揮していたかのような主張がみられるが、それは事実と異なる。


 14日の首相動静によると、この会議が行われていた昼間は、安倍総理は官邸と国会を行き来し、基本的には官邸で様々な人間と会っている。内閣府には移動していない。また、この会議の配席図をみても、安倍総理の席はもちろんどこにもない。


 この会議で気象庁は太平洋側を中心に強風・大雪となるおそれがあるとして、積雪予想を出している。その資料を見ると、当初気象庁は15日午前6時までに最も多いところで50センチの降雪と見積もっていた。


 しかし実際には、山梨県甲府市で15日午前4時には積雪量は100センチを突破。関東甲信越各地で、予想を大きく上回る積雪となった。


【会議資料】
http://www.bousai.go.jp/kohou/oshirase/pdf/140214-2kisya.pdf


 14日時点での気象庁の予報ミスが、その後の政府や関係各省、自治体の対応の遅れにつながった可能性は否めないが、責任をすべて予報ミスのせいにはできない。15日土曜日のうちに降雪量が凄まじいものになっていたこは、誰でも気づきえたことである。


 百歩譲って14日金曜日には官邸での予定がぎっしり埋まっていたとしても、翌日には豪雪対策に乗りだすことはできたし、そうすべきだった。だが、もっとも被害が甚大だった15日には、政府では災害警戒・対策会議は開かれていない。


 官邸も、官邸の主である安倍総理も、週末を襲った「白い恐怖」から背を向け続けた。この時、安倍総理はひたすら私邸にこもり、16日の夜には支援者とともに高級天ぷらを食べ、その後官邸に向かうこともなく私邸に帰っていたのだ。


■届けられていた被害状況


 15日時点で、各地の被害状況などの情報が、官邸に届けられなかったのかといえば、そんなことはありえない。我々がTwitterで @iwakamiyasumiと、@iwj_sokuhouで情報の集約を呼びかけ、収集した限りでも、15日深夜から16日朝にかけて、立ち往生した車や電車からのSOSの声、ライフラインが切断された家屋に閉じ込められた方からの悲鳴など、救助を求める通報が止まなかった。


 各自治体の役場、警察、消防には助けを求める多くの電話がひっきりなしに鳴り続け、パンク寸前だった。


 実際に16日日曜日に開かれた「関係省庁対策会議」では、気象庁からは予想を遥かに上回る積雪の報告、国交省からは死者・負傷者数、通行止めとなった道路や鉄道の状況、車や電車の立ち往生などの被害状況も報告されている。


 さらに防衛省からは、15日から16日にかけて各県から自衛隊の災害派遣の要請があり、出動した旨も報告されているのだ。資料を見ると、最初に要請があったのが山梨県で、15日の11時20分。続いて新潟県、長野県、福島県が、明けて16日10時20分には東京都も派遣要請を出している。


 この時点で、今回の雪害が日本各地の都道県にまたがる未曾有の事態で、多くの国民の命に関わる逼迫した状況であることが、誰の目にも明らかだった。しかし、政府は対応を怠った。国民に向け注意喚起や適切な情報提供をしなかったのだ。


 14日の「警戒会議」に続き、この16日の「対策会議」にも、安倍総理は出席していない。資料に含まれている配席表を見ても明らかである。


【会議資料】
http://www.bousai.go.jp/kohou/oshirase/pdf/140216-2kisya.pdf


 16日時点で、この会議で収集した情報をメディアや広報を使い、広く国民に周知させることもできたはずだ。しかし、そうした対応を行った形跡はなく、Twitter上でも、「政府は一体何をしているのか!?」「自衛隊は出動しているのか!?」という声が上がり続けた。


 断っておくが、我々は自衛隊を非難したいのではない。自衛隊には、何も非はない。多くの国民が、15日時点で自衛隊が出動したことすら知らなかったのだ。国民に対して、何もアナウンスしなかった政府、とりわけリーダーシップの欠如した官邸の責任こそが追及されるべきである。


 本来であれば15日、16日の時点で、被害情報をまとめ速やかに国民に警報を発するとともに、「立ち往生者への避難所への誘導」をラジを使って呼びかけたり、「車での立ち往生の際の一酸化炭素中毒の危険性」や「夜間の急激な冷え込みによる凍死の危険性」などを繰り返し注意喚起することができたはずだ。


 実際には、こうした緊急時の注意喚起の呼びかけを繰り返したのは、もっぱら民間人だった。


■官邸は沈黙


 こうした災害に際し、各自治体、各省庁からあがってくる情報を集約し、即時に対策を講ずる役割を担う首相官邸は、この14日金曜日から17日月曜日の4日間にかけて、どのように動いたのか。


 驚くべきことに、官邸は(少なくとも国民に対して)一切の情報発信、対応を行っていない。


 首相官邸のHPを見ると、新着情報には2月15日に「安倍総理は羽生結弦選手へお祝いの電話をかけました」とするリリースが出ているだけで、17日の「安倍総理はアメリカ合衆国のエド・ロイス下院外交委員長一行による表敬を受けました」とするリリースまで、何も発信していない。


 平時における民間企業の週末のごとく、非常時だというのに、官邸は総理以下広報スタッフに至るまで、のんびりと休みをとっていたとしか考えられない。それどころか、週が明けても17日月曜日には雪害については何もアナウンスがなく、雪害に関するリリースを出しているのは2月18日火曜日の「総理指示(豪雪による災害に関して)」が初めてである。


 またTwitter上には首相官邸のアカウントとは別に、官邸からの災害情報を専門に届ける @Kantei_Saigai というアカウントが存在する。フォロワー数は96万人を超えているが、それだけ災害時の官邸からの情報発信を信頼し、重要視している証拠である。しかし、この官邸の災害アカウントも、ほとんど沈黙した。










 一番事態が切迫した、14日~16日にかけては、1ツイートも情報発信を行なっていない。一体何のための災害アカウントなのか。被害が出始めた15日未明には既に、このアカウントに対し、情報発信や救援を求める声、災害対策本部の設置を求めるツイートが数多く届いていた。


 少なくとも、16日日曜日には内閣府の対策会議が開かれ、情報がある程度集約されているのだから、それに基づいた何らかの情報発信は可能なはずである。一体なぜこの災害アカウントが機能しなかったのか、理解に苦しむ。


 首相官邸のFacebookも同様である。この雪害について初めてコメントを投稿したのは、週が明けて17日月曜日になってから。それを見ると、「政府は、降雪前の14日から、関係府省が集まり事前対策の確認等を行い、被害発生後においては、警察や消防が救助や交通誘導などの初動対応に当たるとともに、国土交通省と自治体などが協力して懸命の除雪作業を行っています。15日からは、災害派遣された自衛隊が物資輸送や除雪などを行っており、今後とも、関係府省が一体となり、一刻も早い解決に向けて取り組んでいきます」などとある。


 政府は実は14日の時点から対策に乗り出していたのですよ、と主張したいのだろう。であるならば、なぜ14日・15日・16日の時点で被災者へ向けて具体的な防災情報や避難情報を発信しなかったのか、理解に苦しむ。アリバイ作りのコメントと批判されても仕方がない。先述したように、14日の時点の会議に、あたかも安倍総理が出席していたのではないか、というような「誤解」が一部に生じたのも、このあたりにあるのではないか。


■遅れに遅れた「非常災害対策本部」の設置


 官邸がまるで情報発信を行わず、政府の動きも鈍かった理由の一つに、「非常災害特別本部」が18日火曜日に至るまで設置されなかったことがあげられる。


 「非常災害対策本部」とは、内閣総理大臣が「非常災害が発生した場合に、応急対策を推進する必要があると認めるとき」に臨時で設置することができる。「非常災害対策本部」は過去、豪雨、台風、噴火、地震など、各県にまたがる広域的な災害時に、頻繁に設置されている。


 総理大臣が官邸に詰め、対策本部を設置したとなれば、政府も本格的な対策に乗り出し、メディアの報道もより深刻度を増すことで、被害をより抑えられることができただろう。一番必要な時に、対策本部を設置できなかった罪は重い。


 15日土曜日の午前には、時事通信が「関東甲信、記録的大雪=甲府1メートル超、東北も警戒―低気圧北上、交通混乱続く」と題する記事を発信し、「甲府市の同日午前9時の積雪は1メートル14センチと1894年の観測開始以来最多を記録し、1998年1月の従来記録49センチの2倍を超えた」と報じている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140215-00000045-jij-soci


■暴風雪の週末、安倍総理は何をしていたのか


 安倍総理の動静を正確にふり返ってみたい。


 予想を遥かに超えた雪害に見舞われていた15日、安倍総理は官邸で午後2時35分、ソチ冬季五輪のフィギュアスケート男子で金メダルを獲得した羽生結弦選手を電話で祝福し、午後2時54分には東京・富ケ谷の私邸に帰っている。


 内閣府でもようやく対策会議に乗り出した16日には、安倍総理は午前中から夕方までを私邸で過ごし、午後5時49分には東京・赤坂の高級天ぷら料理店「楽亭」で支援者らと会食し、午後8時5分には官邸に立ち寄ることなく帰宅している。


 もちろんこの間にも、安倍総理のTwitterアカウント @AbeShinzoや、Facebookには、被害の深刻な状況や、対策本部設置を訴える声、何らかの情報発信をして欲しいという要望が、数えきれないほど寄せられている。


 もし本人がつぶさにチェックできなかったにしても、秘書や広報スタッフはこうした声を確認できたはずである。彼らの中に、総理に進言する人間はいなかったのだろうか。それとも安倍総理の取り巻きは、そろいもそろって、何千人もの人間が雪の中で孤立していた時に、何の危機感も抱かず、のんびりとした週末を過ごしていて、総理に進言することを誰も思いつかなかったのだろうか。


 実際には15日土曜日の夕方には、山梨選出の国会議員たちが超党派で、政府に対策を訴え始めている。15日15時37分にはみんなの党・中島かつひと議員が、政府に対し緊急対策を実施するよう要請し、それに対し菅官房長官から「しっかり対応します」との返答を受けていたことを、18時41分にTwitterで報告している。当然この15日夕方時点で、菅官房長官から安倍総理に対し報告がいくはずである。










 また、自民党の宮川典子議員 @norikomiyaも、古屋防災担当大臣にコンタクトを取ったことを23時24分にTwitterで報告している。このように、山梨選出の議員から再三にわたり政府中枢に強い要請が行われているのである。


 さらに、前述したように菅官房長官は18日火曜日の会見で、「首相の指示で古屋圭司防災相がしっかり対応している」と語っており、首相官邸のFacebookでも、政府は14日からしっかり対応している、と強調している。まるで、安倍総理も14日から対応を練っていたかのような言い振りである。


 にわかに信じがたいが、それが仮に事実であるならば、安倍総理は被害の深刻な状況を把握しながら、自身のTwitterやFacebook、首相官邸を通しての情報発信をことごとく怠り、非常災害対策本部の設置を遅らせてしまったということになる。そうなると「知らなかった」ではすまされない。「不作為」というレベルを超えて、安倍総理は深刻な事態を知っていながら拱手傍観していたことになる。


■地元・山口県の豪雨災害では迅速対応した安倍政権


 安倍政権は、14日の時点から「しっかり対応している」と、週が明けてから、繰り返し弁明している。しかし、こうしてを振り返ると、今回の雪害対応が「しっかり対応」とはとても言いがたいものであることがわかる。


 では、安倍総理という人物は、もともと非常時に反応できない人物なのだろうか。


 山梨県内のある自民党関係者A氏は、私の取材にこう答えた。


 「恨みは残ります。安倍総理は、もともと災害が起きた時に反応の鈍い人物なのかといえば、そうではない。昨年の夏、参院選後、総理の地元の山口県では、たいへんな豪雨に見舞われました。この時には、安倍総理本人も、山口県選出の議員たちもすぐにお国入りして、災害対策にあたっているんです。今回の対応とは大違いです」


 参院選後の昨年7月28日、山口、島根両県を記録的な豪雨が襲った。山口県内では死者2人、行方不明者1人、負傷者10人、家屋被害計1437棟などの被害が出た。この豪雨災害に対する安倍政権の対応は、めざましいものであった。


 まず、今回の雪害ではまったく情報発信や注意喚起を行わなかった、首相官邸の災害アカウントが、この時は7月28日、豪雨当日に「最大級の警戒」を促すツイートをしている。官邸がこの時点で、災害対策に乗り出していたことが分かる。






 また安倍総理も、この時は豪雨被害の2日後に被災者に対するお見舞いのコメントを自らのTwitter、Facebookで投稿している。ちなみに、今回の雪害で安倍総理がSNS上でコメントを発信したのは、災害から4日後の18日のことである。災害対策、情報発信の点で、明らかに山口・島根の豪雨と、今回の雪害とでは差がみられる。










 死者の数を数えて災害規模を比較するのは、必ずしも適切ではないかもしれないが、この山口・島根両県の豪雨での死者は2人。今回の雪害では現時点でも20人を数える。単純比較しても10倍の規模であり、被害も一都八県ときわめて広域にわたる。雪崩や建物の倒壊だけでなく、物流への影響や農作物への被害をあわせると、どれほどの被害に成るかわからない。大規模災害であることは間違いない。


 前出の山梨県内の自民党関係者A氏は、ご本人も自民党員であり、家族は代々、自民党を支持し、親族の中には自民党選出の県議もいるという一族の一人だが、今回の安倍総理の対応には強い怒りを隠さない。


 「安倍総理がやりたいことは戦争準備だけなんだとよくわかった。自分の地元山口にだけは手厚く、他県ではこれほどの災害に見舞われようともこんなに冷淡でいられる。信じられない! 自民党の支持者でも皆、怒っています。山梨選出の12人の議員のうち、8人が今、自民党です。前回の衆院選で我々は新人3人を送り込んだ。だが、その新人の動きが鈍い。この点も不満です


 山梨の北部はもともと故・金丸信さんの地元で、いまだに北部は金丸さんの関係者の影響下にあります。旧経世会系が強い。一方、山梨の南部は富士急ハイランドの経営者の堀内光雄さんの地元で、宏池会が強い。安倍総理が属する清和会は山梨では弱い。だから冷淡だったのではともっぱらです」


 Aさんはそう語り、今回の安倍政権の対応に、自民山梨県連内部でも怒りの声があがっていることを繰り返した。


 安倍総理は昨年の山口・島根の豪雨災害の時、集中被害から1週間後の8月4日、自ら被災地に赴き、被害の様子を視察し、被災者の声を聞いている。単純な被害の大きさで言えば、遥かに深刻な今回の雪害で、安倍総理は被災地を訪問するかどうか。注目が集まっている。


■明暗分かれた各県の対応


 今回の雪害は、他県にまたがる広範囲で深刻な被害に見舞われた。特徴的なのは、各地方自治体によってその対応に差がみられたことだ。


 先に紹介した政府・官邸・安倍総理の不作為に批判が集まっているのとは対照的に、災害発生時から迅速に対応し、その手腕が評価されているのが、新潟県の泉田裕彦知事だ。(取材協力:佐々木隼也 / 取材・文:岩上安身)


■山梨県への除雪車派遣で迅速対応した新潟県・泉田裕彦知事


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