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徽宗皇帝のブログ

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欧州上層部のロシア憎悪の反動としてのロシア恐怖症
「大摩邇」所載の「マスコミに載らない海外記事」だが、長いので結論部分だけ転載する。
ひとつだけ注意すれば、長い歴史の間で、欧州がロシアを侵攻したことは何度もあるが、ロシアが欧州を侵略したことはない。単にナチスとの闘いでポーランドを「解放」しただけだ。

(以下引用)
結論

 東欧に加え、南東欧もロシアの潜在的攻撃ルートとNATOは見なし、それに応じて戦争準備を調整している。トランプ政権下で米欧関係は依然不安定な状況にあるが、現在進行中の準備は、どちら側もアメリカが短期間で欧州から軍を撤退させると本当に信じてはいないことを示唆している。実際、NATOとアメリカの当局者は、既にこの件について「安心感を与える」ための取り組みを開始している。

 一方、NATOはルーマニアをロシア攻撃時の戦略的なルートと見なし、この地域を軍事的に極めて重要な地域と位置付けている。しかし、ルーマニアのような国における反NATOまたは反EUへの傾倒は、現在の戦略に深刻な打撃を与えるのは明らかだ。この事実は、ルーマニア大統領選挙第一回投票からも既に明らかだ…

 現在ルーマニアは、NATOの南東側で重要な役割を果たしているものの、政治的志向の変化の兆候が現れ始めている。2024年ルーマニア大統領選挙第一回投票では、親欧米派および親EU派政党が大きく後退し、一方民族主義とEU懐疑派勢力が勢いを増した。この変化が続けば、この地域におけるNATOの将来計画に深刻な課題をもたらす可能性がある。

 ロシアとの長期的対立を見据え、NATOは東部および南東部の戦線を強化する一方、加盟諸国の政治的変容を注意深く監視する必要がある。国民の不満や国家主義的な言説や極右政治運動の台頭が、同盟の結束力と作戦能力を損なう可能性がある。

 更に、現在の米欧同盟は軍事協定のみに基づいて構築されているわけではないことが明らかになりつつある。この同盟の持続可能性は、加盟諸国における国内の政治的安定と国民の支持にも左右される。こうした文脈で、NATO加盟国として、そして南東欧と黒海流域の発展に影響を与える地域大国として、トルコが果たす役割は特に重要だ。

 ルーマニアにおけるフランス軍による地図作成活動は、一見すると日常的な技術作戦のように見えるかもしれないが、実際は、より広範な戦争準備の一環だ。地図作成場所の選択や詳細度や、フォクシャニ門のような脆弱な回廊への重点的取り組みは、綿密に練られた軍事的緊急事態対応計画を物語っている。

 要するに、ヨーロッパは再び戦争準備を進めているのだ。今回は遠く離れた敵ではなく、強大で核兵器を保有する隣国との戦争だ。そして、こうした断層線の交差点に位置するルーマニアのような国々は、急速に軍事化が進んでいる。これが本物の準備なのか、それとも計算された抑止力なのかはさておき、確かなことが一つある。戦争の地図を描いた連中は既に動き出している。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2025/04/17/full-speed-ahead-for-war-preparations-in-europe-what-are-french-military-cartographers-doing-in-romania/

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