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徽宗皇帝のブログ

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野田「増税」総理誕生
あいば達也「世相を斬る」より転載。
小沢支持者の中でももっとも熱烈な一人かと思われるあいば達也氏が今回の民主党代表選の結果をどう分析しているか興味があったが、なるほどと思うような内容である。もしかしたら「野田擁立後の突然の前原立候補」は、「鹿野票」を手に入れるための高度なテクニックだったのか。
前原は最初は野田支持のはずだったのに、突然に自分が立候補した。普通なら、これで野田と前原は喧嘩になるところだ。それが、立候補した上で、決選投票では自分の票を野田に贈与することで逆に恩を売った。これはなかなか高度な政治テクニックである。まあ、汚らしい権謀術数だが、それが誠司、いや、政治だ。
とにかく、これで増税論者の野田が総理になることになった。今回、野田側に回った人間は、すべて国民生活よりも自分の政治権力のほうが大事という権力亡者であることになる。
しかし、鹿野などというわけのわからないオッサンがキャスティングボートを握っていたとは、政治の世界は、一寸先は闇である。
まあ、小沢一郎という人間は、案外と馬鹿正直な人間で、汚い寝技を使ってでも勝つという権力闘争の面では、菅にも仙石にもあるいは前原にも簡単に負けてしまうわけである。国民の後押しが無いと、小沢だけの力では、ああいう悪党どもには勝てません。


(以下引用)



朝日新聞が嬉しそうに小沢一郎を揶揄、挑戦状を突きつけた!小沢の反撃は如何に?


≪小沢氏、「アレルギー」払拭できず3連敗 民主代表選 小沢一郎氏は民主党代表選が終わった直後、都内のホテルで開いた自らの議員グループ会合に顔を出した。鳩山由紀夫前首相や海江田氏らを送り出した後、約80人の議員を前にこう語った。
 「177票は立派な数字だ。でも負けは負けだ」  閣僚経験のない樽床伸二・元国会対策委員長を担いで敗れた昨年6月。自ら出馬して敗れた昨年9月。菅直人氏に敗れた過去2回の反省を踏まえ、今回は「勝てる候補」と「グループの結束」という二兎(にと)を追う候補者を探し、最終的に擁立したのが海江田氏だった。
 1回目の投票で1位を得ながらも、決選投票で敗れたのは、党内に広がる「小沢アレルギー」の結果である。党内最大の勢力を握っていても、小沢氏が推した 候補者は代表選を制することができないという構図がはっきりした。≫(朝日新聞)

ここまで過激に小沢一郎を叩くのは朝日でも珍しい。“水に落ちた犬は棒で叩きのめすべし”と腹を括ったのかもしれない。小沢が、この朝日新聞の挑戦状を無視するのか、怒りを押し殺し堪えるのか、ここ2カ月が見ものである。小沢がこの記事に切れて、新党だと言わせようと誘導しているようにも読める記事だ。

それはそれとして、今回の民主党代表選からみておこう。NHKは決選投票がはじまりかけた13時50分頃、「馬淵前国土交通大臣は、今日午前の出陣式で自らの陣営に、決選投票になった場合は海江田経済産業大臣以外の候補者に投票するよう呼びかけました」と数回にわたり生中継で報道した。公選法の適用は受けない政党の選挙と雖も、次期総裁候補になる政党の代表選の投票の最中に、他陣営の投票行動を真実として公共放送が報じて良いものか、少々違和感を持った。

前原陣営が野田候補に雪崩を打つのは自明だったが、鹿野、馬渕陣営の投票行動を投票中に実況生中継中に流す事は、公正公平の報道理念から外れているのだろう。それだけでも、NHKの報道姿勢は問題だが、その情報が誤報だったとなると、「誤報」と云うレベルで済まされる過ちだとは到底思えない。

馬淵陣営の決選投票行動などは真逆であり、鹿野陣営も鹿野候補が背広を脱ぐか脱がないか、その場で最終判断をすることになっていたと云う話を総合すると、憶測情報を真実として投票中に流したことになる。 そもそも、投票中に不確かな選挙行動に影響しそうな情報、しかも、虚報を流すこと自体が咎められるが、テレビやラジオが速報の情報インフラを抑えていた時代なら、それでも影響は少なかったろう。しかし、現実は「海江田敗北」の情報が投票中にツイッター上で拡散、一定の範囲で民主党議員の投票行動に影響した可能性は否定できない。

思えば、昨年9月の菅・小沢の代表選においても、議員の投票行動に影響させない為と言いながら、党員サポーター票を隔離、民主党事務局が管理したが、党員サポーター票が大差で菅勝利と云う情報が会場で流された事とか、小沢一郎への強制起訴が決定したと会場内で情報が拡散した。どうにも潔く敗北させてくれない民主党内の選挙である。民主党と云う政党には、そうした体質があるのかもしれない。

公選法の適用を受けない選挙と云う事で、NHK含め記者クラブメディアは好き勝手やりたい放題のようである。故に海江田候補は敗れた、と筆者が言いたいわけではない。海江田は、負けるべくして負けたのだと思う。海江田が負けたと云うことは、小沢が負けたと云うことになる。残念ながら、それは事実だ。

再び鳩山の主張を取り入れ妥協した結果がこの始末だ。鳩山は負けていないのだろう、民主党のオーナーだから…。もしかすると、海江田も損な負けではなかったかもしれない。野田から、それなりの処遇を受けるに違いない。 今回の代表選で、とどのつまり傷ついたのは誰だ?気がついてみると、小沢グループだけが敗北した構図が浮き彫りになる。

まぁ終わってみると、見事なシナリオに沿って、すべてが流れたように見えてしまう。仙谷や岡田のレベルで作れるシナリオではないだろう。インテリジェンスの専門性が駆使された高度なシナリオだ。 今日の午前中に判明するであろう野田政権の党人事がすべてを決するだろう。冒頭の朝日新聞の挑戦的態度から推測するなら、党幹部人事で名実ともに挙党態勢が確立される可能性は極めて低い。小沢グループを干乾しにする方向に進むのだろう。負けた政治家の運命である。

筆者などは、小沢一郎の政治理念を支持しているだけで、民主党などまったく支持はしていない。今後民主党は既得権益勢力と手に手を取り合い、のんべんだらりの政治を展開することは自明だ。またぞろ1年間も、自民党二世のような政治を見せられ反吐が出るのは勘弁だ。正直、小沢の政治理念「国民の生活が第一」であれば、野党になろうと支持していきたい。ほとほと民主党と云う政党とつき合うのにはウンザリしている。

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