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徽宗皇帝のブログ

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金は銀行と日銀の間を回るだけ
「反戦な家作り」の下記記事が面白かったので転載しておく。
銀行が預金者から利息0.06%で預かった5年定期の金を日銀に預けると、0.1%の利息が付くのなら、銀行は何も仕事などしなくても良い、ぼろい商売になる。それが、「異次元の金融緩和」でも、銀行から民間への融資がほとんど増えていない理由の一つというか、根本原因だろう。つまり、民間に流通する金はほとんど増えていないのだから、実態として景気が良いはずはないのである。
そもそも、物価が上がれば景気が良い、などというのは愚劣な考えであり、今の物価上昇は円安による(石油を初めとする)輸入品価格の上昇が最大原因であり、それは庶民を苦しめているのである。それを政府は「デフレ退治をした」と威張っているのだから、あきれた話だ。そして、今の消費増加は、言うまでもなく来年の消費税増税を前に、家の改築や高価な物品の購入を前倒しでやっているだけだから、下の記事に言うように、4月からは大不況がやってくるのは当然の話だ。
さて、その来年もあと数日後になったが、何か奇跡が起こって来年が明るい年になってほしいものである。



(以下引用)


限界を露呈して、暗い来年を垣間見せるアベノミクス

GDPが7年ぶりに500兆円を超えた と新聞にデカデカと見出しが躍る。
しかし、よく見ると実質成長率1.4%、名目ですら3.3%だという。いずれも政府の見通しであり、何の保証もない。

7月-9月の成長率は、実質GDPで1.9%、名目GDPで1.6%だという。補正予算をドカンと放出して、さらに7~9月は消費増税前の駆けこみで、住宅の契約が激増した。この時期ですらこの数字なのに、何をどうしたら名目で3.3%にもなるのか不可思議である。

いずれにしても、日銀による「異次元の緩和」をして、大型補正予算を含む目一杯の予算出動をしてもこの程度だ。来年が暗いくらい年になるのは、残念ながらアベノミクスが続く限りはほぼ間違いない。

このあたりのことを、生活の党・元衆議院議員の中村てつじさんが解説しているので、一部引用させていただく。全文は、下記のリンクから

アメリカ金融緩和縮小 ~日本との違い~

(以下引用)

じっさい、統計をみれば、日銀が猛烈な勢いでマネタリーベースを増やしても、民間に流通する通貨の量、マネーストックは増えていません。

参照:マネタリーベース統計

http://www.boj.or.jp/statistics/boj/other/mb/

2013年11月時点

総額191兆6182億円

(内訳)

紙幣84兆6465億円

コイン4兆5856億円

日銀当座預金102兆3861億円

(3月末は47兆3674億円、55兆円増)

参照:マネーストック統計

http://www.boj.or.jp/statistics/money/ms/

2013年11月時点

M2:854兆8000億円

(3月末は833兆6000億円、21兆円増)

黒田総裁が4月に日銀総裁になられて「異次元緩和」を始められました。この8ヶ月で、日銀当座預金の額は55兆円も増えているのに、経済学上はその数倍の信用創造があるはずのマネーストックは21兆円しか増えていません。

どういうことでしょうか。日銀から銀行にいくらお金を渡しても、銀行は融資を増やせていないという現実が見て取れます。新規国債の発行+政府支出でマネーストックは増えますので、21兆円のうち、相当部分が政府支出によるものだと理解できます。

いま、銀行は日本国債の保有量を減らしていますが、それは猛烈な勢いで日銀が買っているからです。いま銀行が日本銀行に国債を売ってそのまま日銀当座預金にお金を預けると、当座預金なのに0.1%の金利が付きます。

そら、もうかりますわな。

銀行は、国債を日銀に売りますわな。

預金者からは5年定期で0.06%(年利)

そのまま日銀に預けると超短期なのに高金利0.1%(年利)

見方によってはぼろい商売です。

こういう数字を見ていると、今年の「アベノミクス」成功は、金融緩和ではなくて財政出動だったことが見えてきます。さて、来年はどのように私たち国民は対応しなくてはならないのでしょうか。

(引用以上)

と、異次元の緩和とは、何のことはない銀行に利ざやを稼がせるだけのものだったことが分かります。

さらにこの中村さんの稿には続きがあります。彼の本日付のメルマガよりこれも一部引用します。全文を読みたい方は、メルマガ登録して下さい。→ http://tezj.jp/mailnews/

(以下引用)

 昨年末に安倍政権が誕生し一般的には「アベノミクス」により日本経済が回
復したと言われています。しかし残念ながら経済統計を見る限り、2013年秋か
ら経済の回復のスピードは減速して参りました。「アベノミクス」なるものは
限界に来ています。

 2013年7月-9月の成長率は、実質GDPで1.9%、名目GDPで1.6%、G
DPデフレータはマイナス0.3%でした。この数字は、年始に編成された平成
24年度補正予算により追加された10兆円の公共事業と、消費税増税前の駆
け込み需要により建築が増えた住宅に、下駄を履かされた数字です。

 しかし、2014年は、このような上積みの要素がなくなります。公共事業は追
加の補正予算がされない限り2013年ほどの水準にはなりません。また消費税増
税が始まります。個人消費は鈍化していきます。一方で、金融緩和の影響で円
が安くなり、輸入物価が上がっています。「給料も上がらないのに、生活必需
品ばかり高くなって」とお嘆きの方も多いでしょう。

(引用以上)

アベノミクスが限界に来る前に、私たちの暮らしのほうが限界になるような気がする。
日本経済が破綻するよりも、私たちの家計が破綻する方が先だ。

日本が大丈夫ならば自分も大丈夫だという幻想にすがるのは、もう危険きわまりない。
2013年は、アベノミクスやオリンピックの幻想に浮かれた年だったかもしれないが、来年は現実を突きつけられる年になる。
その時に泡を食って「強そうな者」にすがりついてファシズムに雪崩落ちるないように、今から心の準備をしておくことだ。そして、何とか生き残り、食いつなぎ、アベノリスクをひっくり返すことだ。



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