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徽宗皇帝のブログ

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VはヴェンデッタのV

「マスコミに載らない海外記事」の最新記事は私のごひいきのポール・クレイグ・ロバーツで、例によって読み応えのある記事だが、ここでは同ブログ管理人氏(自称メタボ親父氏)の感想部分(引用2)を転載する。そちらの方が日本の現状に触れていて、我々には切実だからだ。だが、ポール・クレイグ・ロバーツの記事の冒頭部分(引用1)も気に入ったので、そちらを先に引用しておく。

「V・フォー・ヴェンデッタ」(「VはヴェンデッタのV」と訳すか。レイ・ブラッドベリの「ウは宇宙船のウ(R is for Rocket)」のような題名だ。)は私も見たが、確かに今のアメリカを風刺したような面白い作品だった。つまり、権力によって国民が完全に抑圧された国家で、その権力と一人で戦う男の話である。(そうだった記憶があるが、見たのはだいぶ前なので確かな記憶ではない。)「アノニマス」が自分たちの象徴としているマスクをご存じだと思うが、あれが、この映画の主人公が権力と戦うために使う仮面である。単なる中世風異世界(私は知らなかったが未来のイギリスだとされているようだ。私には中世風だったという記憶があるのだが)を舞台とした荒唐無稽な冒険譚ではなく、現在のこの世界(特にアメリカ)への批判が背後にあり、それを見た時に私はハリウッドもなかなか捨てたものではない、と思ったものだ。(もちろん、ハリウッドを牛耳るユダヤ富豪は、この作品の異世界風の見かけに騙されて、その意味することが分からなかったから、この映画の製作と公開は許されたのだろう。)


さて、日本人は悪と戦うスーパーヒーローの出現を待ち望んでいるのは確かだが、実際、選挙までが操作されているとなると民主主義はもはや終わりであり、最後の手段は、そうしたスーパーヒーローの出現しかない。そして、それは実は個人的テロリズムになるしかないのである。「そうなる」前に、政治(もちろん、官界や経済界も含めてだ。)が正道に戻ってほしいと私は心から願っている。相手が金欲と権力欲にまみれた連中でも、「正義は我にあり」と殺しまくるようなヒーローが出てくるのもマズイだろう。今は大人しい国民に馴れきって高笑いをしている皆さんも、一寸先は闇かもしれないと思って自重した方がいいのではないだろうか。

 

(引用1)

 

Paul Craig Roberts

2013628

Vフォー・ヴェンデッタ”は、未来のイギリスにおける悪を、現在アメリカに存在している悪の代理として描いており、悪の敗北で終わる映画だ。だがこの映画では、主人公が超能力を持っている。もしこの映画をご覧になっておられないなら是非ご覧願いたい。目を覚まして、勇気を持って頂けるかもしれない。下記の抜粋は、少なくとも一部の映画監督の中では、自由に対する願望が依然として存在していることを示している。

アメリカ国内に自由に対する願望が存在しているかどうかは、現時点では不明だ。もしアメリカ人が、だまされやすさや、生涯にわたる洗脳や、“自分達の”政府が語るあらゆる嘘を真に受けてしまう性質を克服できて、もしアメリカ人が、その中で生活している「マトリックス」から脱出さえできれば、アメリカ人は“自分達の”政府が奪い取った、道義、正義、平和、独立と自由を回復できるだろう。アメリカ人が再び、意気盛んに立ち上がることは不可能ではない。“自分達の”政府が、真実、正義、人権、そして命そのものの敵であることを理解しさえすれば良い。

普通のアメリカ人が、スーパーヒーローの助け無しで、悪、つまり“自分達の”政府に勝てるのだろうか? もし思想が十分に強力で、アメリカ人がそれを理解できれば、善はワシントンに集中している悪に打ち勝つことができるだろう。アメリカ人が本当の悪に気がつくのを妨害しているのは、そのだまされやすさだ。

もしアメリカ政府の悪との戦いで、善が破れれば、我々の未来は、長靴が人の顔を永久に踏みつけるものとなる。

 

 

(引用2)

 

 

購読している新聞29日朝刊、記者二人がTPP賛成論・慎重論を交わす記事があった。
ISD
条項や、原発推進や、健康保険への影響といった懸念は、全く根拠のない「妄想」であるという議論は皆無だった。もっぱら農業問題。サービス貿易や投資面でのルールづくりに諸手を挙げて賛成している。最後発で、交渉力が証明済みの日本、一体、どれだけ日本国民に有利な交渉ができるか、という検討はない。

アメリカの狙い、関税引き下げでなく、日本の非関税障壁撤廃にあること、アメリカ公式文書にあるのに、マスコミ、全くみようとしない不思議。長い文書は、以下記事等で翻訳した。

(TPPでの)アメリカの狙いは、関税よりずっと重大な邪魔者であり続けている非関税施策を日本に解除させることにある 米国議会図書館議会調査局文

砂嵐の際に、土に頭を埋め、嵐が去るのを待つダチョウではあるまいに。賛成派の常套手段は、農業と関税への歪曲化。非関税の話題は全て無視する。

根拠のない「妄想」だと、宗主国政治家・大企業が証明して下さらない限り、内容不明の協定になど賛成しなくて当たり前だろう。上記に見るような宗主国様の振る舞いをみれば。

保険契約でも、ツアーでも、詳細が分かって納得し、金を払って参加する。秘密TPP、ぼったくりバー以下の凶悪さ。一度入れば、ぼられ放題。途中で出ると言い出すと、また連れ戻されるのではあるまいか。しかも馬鹿な誘いに乗ったアホな自分ひとりではすまない。孫子、さらにはその孫子等々、永遠に祟る。というのは妄想だと、証明願いたい。

みんなの党「脱原発」をうたっているが、「TPP」は絶賛だ。TPPに入れば、ISD条項のおかげで原発を止められなくなる可能性は大きい。現実に、同じようなヨーロッパの協定のおかげで、ドイツは、スウェーデン企業に原発中止による損害の賠償をするよう訴えられている。下記に記事がある。

ハンギョレ・サランバン 2011110908:59
原発閉鎖政策、ISDに直面

韓国では事実が報じられているのに、大地震の結果起きた悲惨な原発事故、収拾の見込みさえたたないこの国で、この深刻な問題をマスコミは全く報じない。完全な報道管制。そして首相は原発・TPP・鉄砲玉のセールスマン。

「みんな」の「脱原発」ポーズにすぎないと理解するのが正しいだろう。

「自民党以外の8党が「原発ゼロ」を目標とする考えを示した。」とあるが、「TPP」反対を明言しない政党は、実質、「原発推進派」だ。もう一つの判断基準は「壊憲」賛成か否か。

同じ理屈で、「TPP」を絶賛しながら「脱原発」をうたう新聞も大いに曲者。

TPP賛否記事には全く感心しなかった(怒り心頭)が、「批判するなら対論を出せ」などというインチキ論法を恐れる必要はない、と語る橋本治氏には大いに共感。

酒の席で知人とTPPについて口論し「批判するなら対論を出せ」と言われたばかり。

 




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