「ネットゲリラ」から転載。
「じゃりんこチエ」DVD(テレビ放映30周年記念)のCMもそのまま掲載する。というのは、実は私はここのところずっと飯時にはネットテレビでこれを見ているからだ。面白いですよ。
以前、放映されていた時には見逃した回も見られるのがネットテレビの有難さだ。放映時にはテツ役の西川のりおが下手くそだと思ったが、今見直すと、そう悪くもない。チエの中山千夏は最適役だが、主題歌(これも中山千夏)の声があまりに甲高くて、これは少々難点。まあ、早送りして見ればいい。ネットテレビにはそういう機能もある。
監督(メインディレクター)の高畑勲は、この種のユーモアがわりと好きなはずなのに、一方では見た者は誰でも悲しみに暮れ、ほとんど絶望的気分になる、あの陰々滅滅たる名作「火垂の墓」も作るのだから面白い。私は、駄作扱いされている「狸合戦(「平成狸合戦ぽんぽこ」だったか?)」も好きだし、あの中の狸たちが演じる百鬼夜行はなかなかの名場面だったと思う。
というわけで、未見の方々に、知られざる名作アニメ「じゃりんこチエ」をプッシュする。原作漫画の作者のはるき悦巳は、これ以外には作品がまったく知られていないと思うが、まあ、「こち亀」一つで漫画史に名を残すだろう人物というのもいるから、これだけの名作を残しただけでも十分か。
宮崎駿が「猫の視点で描こう」と考えたのも面白い。作っていたら宮崎駿版「吾輩は猫である」になっただろう。そういう、「実現しなかった名作」は無数にあるはずだ。たとえば、黒澤明は「平家物語」を映画化したいという夢を持っていたそうだが、それもぜひ見てみたかったものの一つだ。もっとも、あまりに素晴らしい原作は、映画化されても原作を超えるのはほぼ無理であり、好きな小説は自分の「脳内映画」で我慢しておくのがやはり無難だろう。
青島幸男は私の幼い頃のヒーローの一人であった。東京都知事になって何をやるのかと期待していたが、何もやらないのでがっかりした記憶がある。
今にして思えば、政治を私物化していろいろ悪事を働く知事よりは、何もやらない知事の方が数倍ましだったのだな、と思う。
しかし、青島幸男の「時間無制限弁明」は見たかった。『スミス都へ行く』のクライマックスシーンみたいな見物になったのではないか。
「財界の男メカケ」って、安倍総理の話じゃないか、と今なら思う人も多いだろう。いやいや、そんな「国家機密」を漏洩したら、懲役10年くらい喰うかもしれんから、そういう危険な発言はやめておこう。もう言ったけど。
(以下引用)
野次馬 (2013年11月 9日 11:40) | コメント(0)
「山本太郎とは何なのか?」という話なんだが、ところで思い出すのが青島幸男の事で、長く国会議員をやって、都知事もやった。天才バカボンで「青島幸男が国会で決めたノダ」という決めゼリフがあったが、あれは意味深な言葉で、ギャグなので、「政治を動かしているのは青島幸男ではない」という真実を踏まえて、そう言うからギャグになるんですね。
テレビ業界で当初は放送作家として成功し、高度成長期を歌った『スーダラ節』を作詞。クレージーキャッツはもとより、若大将シリーズなどでも映画の主題歌を作詞したり、小説を執筆すれば処女作『人間万事塞翁が丙午』が直木賞を受賞、ドラマ『いじわるばあさん』で主演し国民的キャラクターとして定着するなど、多才の人として知られ「超マルチタレント」と呼ばれた。また、タレント政治家として高い人気を誇り、選挙期間中に選挙公報作成、政見放送録画以外の選挙運動を一切やらずに当選し続けた点等が逆に注目されたりした。
ただ、都知事時代はめぼしい業績を残さなかったことや世界都市博覧会中止以外の公約を反故にしたことにより、そのカリスマ性も薄れ、都知事退任後、国政復帰はならなかった。
TVで顔が売れているのを飛び道具として、「まったく選挙活動をやらない」というスタイルで当選を重ね、都知事になった時も、公約は「何もしない」だった。実際、当選したら進行中だった世界都市博を中止に追い込み、たくさんの土建屋が青くなったw すでにバブルが崩壊した後だったので、この世界都市博中止は評価する公が高い。他にもバブル崩壊で危機にあった2信組にカネを投入しないように頑張ったんだが、コレは成らず。国会議員としての実績で、もっとも有名なのは「総理は財界の男メカケ」発言です。
「資本主義国家なんですから、企業からお金を集めてそれを政治資金にするというのは、私は明らかにすればそれでいいと思うのです。できないならできないと明確におっしゃったほうが、一そうはっきりするのです。その代わり、政府はスポンサード・ガバメントであり、総理は財界のちょうちん持ちで男メカケである」
その当時は、佐藤栄作総理ですね。大騒ぎになって、怒った自民党が懲罰動議を出そうとしたんだが、「懲罰を決議するためには本会議で弁明の機会を与える必要があり、この弁明は時間無制限」だったために、懲罰は課されず、発言が会議録から削除されるだけに留まった。まぁ、あんな口達者なヤツに無制限でしゃべりまくられたら、たまったもんじゃないw
ところで、青島幸男が初当選した選挙では、参院全国区の一位が石原慎太郎で、二位が青島、三位がNHK出身の上田哲だったので、「タレント候補の走り」とも呼ばれてますね。まぁ、ホントのところでは、「何もしない」のが公約の青島以上に、当選しても何もしなかったタレント議員が多いんだがw
(徽宗注:以下、「じゃりんこチエ」DVDのCM)
宮崎駿監督の「猫の視点で描こう」というぶっ飛んだアイデアが不採用になり、テレビアニメの巨匠・高畑勲監督が演出を務められたそうです
宮崎監督はずっとすねてたとか(笑)
スタッフォロールを見るとそうそうたるメンバーですね
巨匠のもとに天才たちが集まって作ったのだから名作になるのは当然です
声の配役も完璧
最近は俳優や芸人がアニメの声を当てることが多いですが、この作品はそれが成功した稀有なケースだと思います
「じゃりんこチエ」DVD(テレビ放映30周年記念)のCMもそのまま掲載する。というのは、実は私はここのところずっと飯時にはネットテレビでこれを見ているからだ。面白いですよ。
以前、放映されていた時には見逃した回も見られるのがネットテレビの有難さだ。放映時にはテツ役の西川のりおが下手くそだと思ったが、今見直すと、そう悪くもない。チエの中山千夏は最適役だが、主題歌(これも中山千夏)の声があまりに甲高くて、これは少々難点。まあ、早送りして見ればいい。ネットテレビにはそういう機能もある。
監督(メインディレクター)の高畑勲は、この種のユーモアがわりと好きなはずなのに、一方では見た者は誰でも悲しみに暮れ、ほとんど絶望的気分になる、あの陰々滅滅たる名作「火垂の墓」も作るのだから面白い。私は、駄作扱いされている「狸合戦(「平成狸合戦ぽんぽこ」だったか?)」も好きだし、あの中の狸たちが演じる百鬼夜行はなかなかの名場面だったと思う。
というわけで、未見の方々に、知られざる名作アニメ「じゃりんこチエ」をプッシュする。原作漫画の作者のはるき悦巳は、これ以外には作品がまったく知られていないと思うが、まあ、「こち亀」一つで漫画史に名を残すだろう人物というのもいるから、これだけの名作を残しただけでも十分か。
宮崎駿が「猫の視点で描こう」と考えたのも面白い。作っていたら宮崎駿版「吾輩は猫である」になっただろう。そういう、「実現しなかった名作」は無数にあるはずだ。たとえば、黒澤明は「平家物語」を映画化したいという夢を持っていたそうだが、それもぜひ見てみたかったものの一つだ。もっとも、あまりに素晴らしい原作は、映画化されても原作を超えるのはほぼ無理であり、好きな小説は自分の「脳内映画」で我慢しておくのがやはり無難だろう。
青島幸男は私の幼い頃のヒーローの一人であった。東京都知事になって何をやるのかと期待していたが、何もやらないのでがっかりした記憶がある。
今にして思えば、政治を私物化していろいろ悪事を働く知事よりは、何もやらない知事の方が数倍ましだったのだな、と思う。
しかし、青島幸男の「時間無制限弁明」は見たかった。『スミス都へ行く』のクライマックスシーンみたいな見物になったのではないか。
「財界の男メカケ」って、安倍総理の話じゃないか、と今なら思う人も多いだろう。いやいや、そんな「国家機密」を漏洩したら、懲役10年くらい喰うかもしれんから、そういう危険な発言はやめておこう。もう言ったけど。
(以下引用)
野次馬 (2013年11月 9日 11:40) | コメント(0)
「山本太郎とは何なのか?」という話なんだが、ところで思い出すのが青島幸男の事で、長く国会議員をやって、都知事もやった。天才バカボンで「青島幸男が国会で決めたノダ」という決めゼリフがあったが、あれは意味深な言葉で、ギャグなので、「政治を動かしているのは青島幸男ではない」という真実を踏まえて、そう言うからギャグになるんですね。
テレビ業界で当初は放送作家として成功し、高度成長期を歌った『スーダラ節』を作詞。クレージーキャッツはもとより、若大将シリーズなどでも映画の主題歌を作詞したり、小説を執筆すれば処女作『人間万事塞翁が丙午』が直木賞を受賞、ドラマ『いじわるばあさん』で主演し国民的キャラクターとして定着するなど、多才の人として知られ「超マルチタレント」と呼ばれた。また、タレント政治家として高い人気を誇り、選挙期間中に選挙公報作成、政見放送録画以外の選挙運動を一切やらずに当選し続けた点等が逆に注目されたりした。
ただ、都知事時代はめぼしい業績を残さなかったことや世界都市博覧会中止以外の公約を反故にしたことにより、そのカリスマ性も薄れ、都知事退任後、国政復帰はならなかった。
TVで顔が売れているのを飛び道具として、「まったく選挙活動をやらない」というスタイルで当選を重ね、都知事になった時も、公約は「何もしない」だった。実際、当選したら進行中だった世界都市博を中止に追い込み、たくさんの土建屋が青くなったw すでにバブルが崩壊した後だったので、この世界都市博中止は評価する公が高い。他にもバブル崩壊で危機にあった2信組にカネを投入しないように頑張ったんだが、コレは成らず。国会議員としての実績で、もっとも有名なのは「総理は財界の男メカケ」発言です。
「資本主義国家なんですから、企業からお金を集めてそれを政治資金にするというのは、私は明らかにすればそれでいいと思うのです。できないならできないと明確におっしゃったほうが、一そうはっきりするのです。その代わり、政府はスポンサード・ガバメントであり、総理は財界のちょうちん持ちで男メカケである」
その当時は、佐藤栄作総理ですね。大騒ぎになって、怒った自民党が懲罰動議を出そうとしたんだが、「懲罰を決議するためには本会議で弁明の機会を与える必要があり、この弁明は時間無制限」だったために、懲罰は課されず、発言が会議録から削除されるだけに留まった。まぁ、あんな口達者なヤツに無制限でしゃべりまくられたら、たまったもんじゃないw
ところで、青島幸男が初当選した選挙では、参院全国区の一位が石原慎太郎で、二位が青島、三位がNHK出身の上田哲だったので、「タレント候補の走り」とも呼ばれてますね。まぁ、ホントのところでは、「何もしない」のが公約の青島以上に、当選しても何もしなかったタレント議員が多いんだがw
(徽宗注:以下、「じゃりんこチエ」DVDのCM)
宮崎駿監督の「猫の視点で描こう」というぶっ飛んだアイデアが不採用になり、テレビアニメの巨匠・高畑勲監督が演出を務められたそうです
宮崎監督はずっとすねてたとか(笑)
スタッフォロールを見るとそうそうたるメンバーですね
巨匠のもとに天才たちが集まって作ったのだから名作になるのは当然です
声の配役も完璧
最近は俳優や芸人がアニメの声を当てることが多いですが、この作品はそれが成功した稀有なケースだと思います
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