「混沌堂主人雑記」から転載。私自身は「地政学」という言葉が嫌いなので「ゲオポリティカ」と麗々しく掲げたブログは見たこともないが、ここに書かれたロシア的な名前の人物の書いた記事は現在と未来の世界を最も俯瞰的で冷静かつ客観的に論じていると思う。
(以下引用)赤字は徽宗による強調。この部分だけ読んでも得るものはあると思う。
(以下引用)赤字は徽宗による強調。この部分だけ読んでも得るものはあると思う。
上記文抜粋
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「アメリカ 対 USAID」これこそがMAGA革命である。
アレクサンドル・ドゥーギン
USAIDは公式に、いわゆる「権威主義的」(すなわち保守的で、覚醒思想に十分順応していない)とされる政権と戦うため、世界中の極端な民族主義的分離主義勢力(ナチス的傾向を持つ組織)を支援してきました。そして同様の理由から、「反権威主義」を掲げる急進的な宗教過激派に対しても援助を行ってきたのです。 またUSAIDは、こうした「権威主義的」すなわち保守的な政権に対して、「ファシスト」というレッテルを正当化の道具としながら、世界規模で報道機関やソーシャルメディアを動員したキャンペーンを資金面で支えました。それにより実際には、過激思想やネオナチ的性質を有する組織を、「反ファシスト」という美名のもとに支援・武装化するという倒錯的構図が成立したのです。ウクライナはその一例に過ぎず、アメリカ国内におけるMAGAもまた、同じ枠組みで取り扱われています。 イスラム世界においてもUSAIDは、同様の戦略を用いました。すなわちサラフィー系の急進的集団、テロ組織、原理主義勢力といった過激派イスラムの一派を育成・宣伝し、それをもってカダフィ、フセイン、アサドといった主権国家の指導者を打倒せしめたのです。USAIDはこうした行動を通じて、実質的にはグローバル規模のテロ活動の中枢的存在として機能してきたと言わざるを得ません。 トランプ大統領がこのUSAIDを廃止する方向へと動いたことは、世界の構造を変革する一歩でした。彼は、ほんのわずかのところで世界を救いかけたのです。この動きを止めてはなりません。 さらにトランプが関税を導入したことにより、グローバリズムは終焉の局面を迎えました。これからの世界では重商主義が主要原理として浮上し、グローバル・デカップリング(世界的な相互依存の解体)が進行します。これはグローバリストによる、支配構造を打ち破るための新たな段階として位置づけられます。 いまや「アメリカ」対「USAID」という構図が鮮明になっており、これこそがMAGA革命の本質なのです。 USAIDは主要な伝統的宗教に敵対する「非順応的」宗教団体、宗派、運動を世界中で支援してきました。その支援対象の中には悪魔崇拝や、無神論の助長も含まれていたとされます。この組織は果たして何だったのか、誰に仕えていたのか、その背後に誰がいたのか - 信じがたいほど不可解な構造がそこにはあります。 地獄へと向かう道には、絶え間ない交通が続いています。Uターンはなく分岐点も存在せず、ただ後方からの圧力に追われるままに直進するのみ。 速度は増すばかりで、暴走の兆候を見せています。 そして唯一可能な対抗策とは、渋滞を意図的に生み出すことかもしれません。 あるいはトランプは、まさにその行為を試みているのかもしれません。 翻訳:林田一博
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