明月飛鳥氏の見事な論説である。口先だけの正義か、人々の生命かという二者択一の前に、前者を選ぶどんな理由があるのか。しかもそれはガザ以外の人々にとっては「他人の生命」なのである。そこで正義を言い立てることの非道性、無責任さを、下の論説は見事に突いている。
私もトランプ提案に対してまさに飛鳥氏が提起している問題を少し考えたのだが、すぐに思考放棄してしまった。飛鳥氏の強靭な思考姿勢を称える。
ところで、ガザ難民を日本で受け入れるという話があったが、下の論説を読むと、それも解決案のひとつかな、と思う。クルド人受け入れとは切り離して考えるべきではないか。日本に膨大にある耕作放棄農地を日本政府が村ごと買い入れて、彼らガザの人々が農業で生計を立てられるようにする、というのも今考えた案である。クルド人問題も、彼らに生計手段が無いことから非行化しているのではないか。(彼らがその母国で元テロリストであった可能性もあるだろうが)
まあ、日本も朝鮮人を受け入れてきた歴史があるのだから、単一民族国家を守るなどと無理なことはやめて、いっそ世界の難民受け入れ所になったらどうか。いや、半分冗談だが、半分本気である。案外、日本文化は彼らを吸収して日本人化するのではないか。
(以下引用)
私もトランプ提案に対してまさに飛鳥氏が提起している問題を少し考えたのだが、すぐに思考放棄してしまった。飛鳥氏の強靭な思考姿勢を称える。
ところで、ガザ難民を日本で受け入れるという話があったが、下の論説を読むと、それも解決案のひとつかな、と思う。クルド人受け入れとは切り離して考えるべきではないか。日本に膨大にある耕作放棄農地を日本政府が村ごと買い入れて、彼らガザの人々が農業で生計を立てられるようにする、というのも今考えた案である。クルド人問題も、彼らに生計手段が無いことから非行化しているのではないか。(彼らがその母国で元テロリストであった可能性もあるだろうが)
まあ、日本も朝鮮人を受け入れてきた歴史があるのだから、単一民族国家を守るなどと無理なことはやめて、いっそ世界の難民受け入れ所になったらどうか。いや、半分冗談だが、半分本気である。案外、日本文化は彼らを吸収して日本人化するのではないか。
(以下引用)
「ガザはアメリカが所有する」というトランプは本当に最悪なのか
猛烈に非難ゴウゴウになることを覚悟して、あえてこの問題を論じてみる。
■イスラエルは停戦を守るわけがない
ガザの停戦は1月19日発効し6週間だから、3月1日までということになる。
このまま3月2日を迎えたとき、何が起きるだろうか。
イスラエルのネタニヤフは、必ずや難癖をつけて交渉を決裂させ、住民虐殺を再開するだろう。
それ以外の展開を、どうやったら想像できるのか?
ネタニヤフとイスラエル極右政権の頭にあるのは、ガザもヨルダン川西岸も、地図からパレスチナを消滅させることだ。
トランプがどうこう言う前に、イスラエルはそこに向けて一直線に虐殺を遂行してきたということを、「人道的」なみなさんもよくよく認識してもらいたい。
もうひとつ、ネタニヤフが熱望しているのが、サウジアラビアとの国交だ。
それができれば、イスラエルは建国以来の「中東の鼻つまみ者」から、中東の最強国として胸をはることができる。
そうなれば、ネタニヤフは権力を維持し、汚職で逮捕されることからも逃れられる。
見間違えてはいけないのは、イスラエル、特に極右勢力にとって、「国際社会」とか「世界の世論」などというものは、鼻クソほどにも気にかけていないということだ。アメリカやイギリスは、口では避難しても、資金援助は止めることはないし、トルコですら裏では原油の供給を続けている。声だけの批判など、あの虐殺者達は、まったくなんとも思っていない。
しかも、イスラエルの恐ろしさは、こんなもんじゃない。もし資金を止められても、決してやめないだろう。核兵器を使用し、中東発の世界大戦をぶちかますぞ、と米英を脅し上げ、必要なものはむしり取るはずだ。
要するに、イスラエルは、自分たちの思い通りにならないくらいなら、世界など滅亡してしまえば良い、と本気で思っている。
しかもそこに、ネタニヤフの汚職逮捕から逃れたいという個人的な保身まで加わり、本当に何でもやりかねない。
そこが、他の国と決定的に違うのである。
■イスラエルはアメリカのポチではない
そんなイスラエルが、なぜ停戦に応じたのか。
停戦しても、トランプが自分たちの望みを叶えてくれる、と考えたからだ。
さすがにイスラエルも世界中からの批判に耐えかねたのだろうとか思っている人は、あまりにもお花畑だ。
戦争せずに同じ成果を取れるのなら、そのほうが得だ、と考えただけなのだ。
だから、パレスチナとイスラエルの二国共存を前提にした第2段階でのイスラエル軍の撤退や、第3段階のガザ再建など、イスラエルが絶対に飲むわけがない。
ありとあらゆる難癖をつけ、謀略を駆使して、交渉を決裂させ、北部の瓦礫の中に戻ったガザ住民の頭上に、再び爆撃を浴びせるに決まっている。
論理的に考えれば、そう考えるしかない。
長年アメポチをやっている日本に住んでいると、「アメリカが本気で反対すれば、イスラエルもやめるだろう」と考えてしまうが、それはポチの発想というものだ。
イスラエルは、そんなやわなアメポチではない。
むしろ、イスラエルの側が政財界から諜報界まで深く根を張って、アメリカに多大な影響力を行使ししている。
そもそも、イスラエルの建国の物語を知ると、そのど根性には感心してしまう。
背景も何も知らずに、ユダヤ人の目線だけで見れば感動的ですらある。
その国民的なアイデンティティーがあるからこそ、とても人間とは思えないような虐殺行為を、国民の多くが許してしまうのだろう。
■現実と希望の区別を
ようやく実現したガザの停戦で、多くの良心的な人々が、これでパレスチナにも平和が戻るとか、イスラエルも少しは温和しくなるだろう、などと根拠もなく想像している。
私もそうあってほしいと、心の底から熱望している。
しかし、そのような希望と現実をごちゃ混ぜにした認識は、結果、害悪しかもたらさない。
いったい、誰がどうやってイスラエルの虐殺を止めるというのか。
どんなにイスラエルを非難しても、世界中で何百万、何千万の人々が抗議デモに立ち上がっても、イスラエルの虐殺を止めることはできなかった。
イランやシリアやヒズボッラやフーシ派も、虎視眈々と蓄えたイスラエルの軍事力と諜報力の前に、まったく手も足も出ずにひねり潰されてしまった。
この期に及んで、正論を言い続けて、虐殺を傍観することは許されるのか????
トランプ発言に対して、口を極めて批判する人々に、私はそう聞きたい。
もちろん、ガザの人々がどう思っているのか、私は知るよしもない。
どんな目にあっても、絶対にパレスチナの地を離れないぞ、と思っている人が多いのかもしれない。
仮にそうであったとしても、「ガザのみなさん、死んでもガンバレ」と安全地帯から言うようなまねは、私にはできない。
■ガザをアメリカマターにしたトランプ
虐殺か強制移住か
今、トランプがパレスチナの人々に迫っているのは、この二択だ。
こんな酷いことはない、それは本当にその通りだ。
しかし、それ以外に、虐殺を止める方法があるのか。
多くの論考を目にしているが、実現可能な方法を提示したものを私は知らない。
今すぐに、強制移住ができるわけでは もちろんない。
そもそも受け入れ先がないし、ガザの人達の何割が移住を希望するのかもまったくわからない。
ただ、ガザをアメリカマターにしてしまうことで、イスラエルが軍事行動を再開できなくしたということに、トランプ発言の意味がある。
イスラエルにして見れば、今すぐにパレスチナ消滅はできない代わりに、アメリカから念書を取り、なおかつ、見返りにサウジアラビアとの国交も樹立できれば、戦争をやめる理由に十分になり得る。
パレスチナにとっては、とんでもない不正義であることは言うまでもない。
イスラエルという国家が存在し続ける限り、こういう不正義のもとで生きざるを得ないということを、私たちは血の文字で脳裏に刻みつけなければならない。
イスラエルという国は、存立から覆されるような革命が起きない限り、跡形がなくなるまでパレスチナを圧殺し続けるのだから。
それは実は珍しいことではない。かつてアメリカでネイティブアメリカンを、日本ではアイヌを、絶滅寸前まで民族浄化をやってきた。ほんの100年から200年前のことだ。
ただ、すくなくとも建前上は、そうした民族浄化は「悪」であるという認識が広がったにもかかわらず、イスラエルは歴史を100年戻してしまった。
イスラエルはパレスチナを、日本にとっての北海道のようにしたいのだろう。
その不正義を、イスラルは殺戮によって、トランプは血を流さずにやろうとしている。
繰り返すが、トランプの提案は不正義だ。
だが、イスラルという凶暴な存在を潰せない以上、他にどうしたら良いのか。
高みの見物で、トランプ批判をするだけでなく、どうしたら3月2日を迎え、今年を生き延び、来年を迎えられるのか、真剣に考えたい。
■イスラエルは停戦を守るわけがない
ガザの停戦は1月19日発効し6週間だから、3月1日までということになる。
このまま3月2日を迎えたとき、何が起きるだろうか。
イスラエルのネタニヤフは、必ずや難癖をつけて交渉を決裂させ、住民虐殺を再開するだろう。
それ以外の展開を、どうやったら想像できるのか?
ネタニヤフとイスラエル極右政権の頭にあるのは、ガザもヨルダン川西岸も、地図からパレスチナを消滅させることだ。
トランプがどうこう言う前に、イスラエルはそこに向けて一直線に虐殺を遂行してきたということを、「人道的」なみなさんもよくよく認識してもらいたい。
もうひとつ、ネタニヤフが熱望しているのが、サウジアラビアとの国交だ。
それができれば、イスラエルは建国以来の「中東の鼻つまみ者」から、中東の最強国として胸をはることができる。
そうなれば、ネタニヤフは権力を維持し、汚職で逮捕されることからも逃れられる。
見間違えてはいけないのは、イスラエル、特に極右勢力にとって、「国際社会」とか「世界の世論」などというものは、鼻クソほどにも気にかけていないということだ。アメリカやイギリスは、口では避難しても、資金援助は止めることはないし、トルコですら裏では原油の供給を続けている。声だけの批判など、あの虐殺者達は、まったくなんとも思っていない。
しかも、イスラエルの恐ろしさは、こんなもんじゃない。もし資金を止められても、決してやめないだろう。核兵器を使用し、中東発の世界大戦をぶちかますぞ、と米英を脅し上げ、必要なものはむしり取るはずだ。
要するに、イスラエルは、自分たちの思い通りにならないくらいなら、世界など滅亡してしまえば良い、と本気で思っている。
しかもそこに、ネタニヤフの汚職逮捕から逃れたいという個人的な保身まで加わり、本当に何でもやりかねない。
そこが、他の国と決定的に違うのである。
■イスラエルはアメリカのポチではない
そんなイスラエルが、なぜ停戦に応じたのか。
停戦しても、トランプが自分たちの望みを叶えてくれる、と考えたからだ。
さすがにイスラエルも世界中からの批判に耐えかねたのだろうとか思っている人は、あまりにもお花畑だ。
戦争せずに同じ成果を取れるのなら、そのほうが得だ、と考えただけなのだ。
だから、パレスチナとイスラエルの二国共存を前提にした第2段階でのイスラエル軍の撤退や、第3段階のガザ再建など、イスラエルが絶対に飲むわけがない。
ありとあらゆる難癖をつけ、謀略を駆使して、交渉を決裂させ、北部の瓦礫の中に戻ったガザ住民の頭上に、再び爆撃を浴びせるに決まっている。
論理的に考えれば、そう考えるしかない。
長年アメポチをやっている日本に住んでいると、「アメリカが本気で反対すれば、イスラエルもやめるだろう」と考えてしまうが、それはポチの発想というものだ。
イスラエルは、そんなやわなアメポチではない。
むしろ、イスラエルの側が政財界から諜報界まで深く根を張って、アメリカに多大な影響力を行使ししている。
そもそも、イスラエルの建国の物語を知ると、そのど根性には感心してしまう。
背景も何も知らずに、ユダヤ人の目線だけで見れば感動的ですらある。
その国民的なアイデンティティーがあるからこそ、とても人間とは思えないような虐殺行為を、国民の多くが許してしまうのだろう。
■現実と希望の区別を
ようやく実現したガザの停戦で、多くの良心的な人々が、これでパレスチナにも平和が戻るとか、イスラエルも少しは温和しくなるだろう、などと根拠もなく想像している。
私もそうあってほしいと、心の底から熱望している。
しかし、そのような希望と現実をごちゃ混ぜにした認識は、結果、害悪しかもたらさない。
いったい、誰がどうやってイスラエルの虐殺を止めるというのか。
どんなにイスラエルを非難しても、世界中で何百万、何千万の人々が抗議デモに立ち上がっても、イスラエルの虐殺を止めることはできなかった。
イランやシリアやヒズボッラやフーシ派も、虎視眈々と蓄えたイスラエルの軍事力と諜報力の前に、まったく手も足も出ずにひねり潰されてしまった。
この期に及んで、正論を言い続けて、虐殺を傍観することは許されるのか????
トランプ発言に対して、口を極めて批判する人々に、私はそう聞きたい。
もちろん、ガザの人々がどう思っているのか、私は知るよしもない。
どんな目にあっても、絶対にパレスチナの地を離れないぞ、と思っている人が多いのかもしれない。
仮にそうであったとしても、「ガザのみなさん、死んでもガンバレ」と安全地帯から言うようなまねは、私にはできない。
■ガザをアメリカマターにしたトランプ
虐殺か強制移住か
今、トランプがパレスチナの人々に迫っているのは、この二択だ。
こんな酷いことはない、それは本当にその通りだ。
しかし、それ以外に、虐殺を止める方法があるのか。
多くの論考を目にしているが、実現可能な方法を提示したものを私は知らない。
今すぐに、強制移住ができるわけでは もちろんない。
そもそも受け入れ先がないし、ガザの人達の何割が移住を希望するのかもまったくわからない。
ただ、ガザをアメリカマターにしてしまうことで、イスラエルが軍事行動を再開できなくしたということに、トランプ発言の意味がある。
イスラエルにして見れば、今すぐにパレスチナ消滅はできない代わりに、アメリカから念書を取り、なおかつ、見返りにサウジアラビアとの国交も樹立できれば、戦争をやめる理由に十分になり得る。
パレスチナにとっては、とんでもない不正義であることは言うまでもない。
イスラエルという国家が存在し続ける限り、こういう不正義のもとで生きざるを得ないということを、私たちは血の文字で脳裏に刻みつけなければならない。
イスラエルという国は、存立から覆されるような革命が起きない限り、跡形がなくなるまでパレスチナを圧殺し続けるのだから。
それは実は珍しいことではない。かつてアメリカでネイティブアメリカンを、日本ではアイヌを、絶滅寸前まで民族浄化をやってきた。ほんの100年から200年前のことだ。
ただ、すくなくとも建前上は、そうした民族浄化は「悪」であるという認識が広がったにもかかわらず、イスラエルは歴史を100年戻してしまった。
イスラエルはパレスチナを、日本にとっての北海道のようにしたいのだろう。
その不正義を、イスラルは殺戮によって、トランプは血を流さずにやろうとしている。
繰り返すが、トランプの提案は不正義だ。
だが、イスラルという凶暴な存在を潰せない以上、他にどうしたら良いのか。
高みの見物で、トランプ批判をするだけでなく、どうしたら3月2日を迎え、今年を生き延び、来年を迎えられるのか、真剣に考えたい。
PR
コメント