どーんと経済が落ちて恐慌状態になるんです。
そこで銀行の取り付け騒ぎとかいろいろ起きるのですが、そのあと何が起こったか。1つは財閥がどんどん太っていきました。強いところは恐慌の時でも大丈夫で、むしろ潰れていったところのビジネスとかマーケットを吸収する形で太っていくのです。
という部分は私が常々指摘していることだ。DSは、大恐慌の時に身体を(身代でもあるが)を2倍3倍に太らす怪物なのである。あえて言えば、DS自身が大恐慌を起こすのだろう。(投機)経済とは賭博と同じで、資金を持っていない者は最終的には資金を持っている者に勝てない。さらに言えば、賭博で本当に儲けるのは胴元である。
まあ、有益なのは、その後の部分で、大恐慌は創業とイノベーションの機会でもある、という部分だろう。もちろんこれも資金があっての話にすぎない。なけなしのカネをつぎ込んで失敗したら一家心中である。
(以下引用)
イノベーションが生まれる時
森永さん
今起きているのは100年前と同じことだと感じています。100年前、第一次世界大戦が終わって、それまで戦争特需で好況に沸いていたのが特需がなくなり、どーんと経済が落ちて恐慌状態になるんです。
そこで銀行の取り付け騒ぎとかいろいろ起きるのですが、そのあと何が起こったか。1つは財閥がどんどん太っていきました。強いところは恐慌の時でも大丈夫で、むしろ潰れていったところのビジネスとかマーケットを吸収する形で太っていくのです。
もう1つは今までの常識にとらわれない無数の零細企業がどんどん生まれたのです。今生き残っている会社でいっても、白洋舍だとか、桃屋だとか、マツダもスズキも始めた時は自動車ではなかったんですが、ビジネスを始めているのです。さらにはマルマンというスケッチブック作っている会社も100年前の創業ですし、万年筆のパイロットや三菱鉛筆などの新しい文房具の企業も全部この時期前後に創業をしたり、会社として発展したりしているのです。
なぜ文房具メーカーが創業したかというと、それまで筆に墨つけて文字を書いていたのが、万年筆とか鉛筆に代わったということなのです。ライフスタイルが変わると新しいビジネスの芽が出てくる、私はそこで新しい働き方、つまり金に金を稼がせて、とんでもない資産を作った超富裕層が、そのもとで働く単純労働者を低賃金で使い倒す仕組みとは違って、本当に生活を改善する、役に立つようなビジネスがこれから生まれていくのだろうと、そしてその舞台は東京ではなくて、東京以外だと思っています。
もう1つ今回分かったことは、日本がとてつもないIT後進国だということです。東京都なんていまだに保健所からファックスで報告を受けて、それを集計していたとか信じられないことをやっていたわけです。逆に言うと、ITあるいは人工知能を使って新しいビジネス、生活に役に立つビジネスを起こすチャンスだし、日本は思いつくのは下手だけど改善するのは得意なわけですから、そのチャンスが今訪れているのだろうと思います。
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